池田 美紀子/著 -- 国書刊行会 -- 2013.1 -- 910.268

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資料詳細

タイトル 夏目漱石
タイトルカナ ナツメ ソウセキ
副書名 眼は識る東西の字
著者 池田 美紀子 /著  
著者カナ イケダ ミキコ
出版者 国書刊行会
出版年 2013.1
ページ数 509,11p
大きさ 22cm
ISBN13桁 978-4-336-05563-7 国立国会図書館 カーリル GoogleBooks WebcatPlus
言語 jpn
分類記号 910.268
内容紹介 近代日本の運命を世界の潮流のなかで見据えた国民作家・夏目漱石。日本の行く末を指し示し、世に問うたテーマは、21世紀の人々にも語りかける…。漱石のゆたかな世界を、斬新な手法と、比較文化の視野で読み解いた作家論。
著者紹介 東京都生まれ。東京大学大学院比較文学比較文化博士課程修了。東京女子大学准教授、ライデン大学東洋文化研究所客員教授、国立台湾大学客員教授などを務めた。

目次

序章 眼は識る東西の字
  1 「此方向転換は運命なり」
  2 漢学から洋学へ
  3 ロンドンの漱石
  4 漱石と鷗外
  5 批評家の誕生-『三四郎』と『それから』の文明批評
一章 漱石と世紀末の女性たち
  1 一九〇〇年ロンドンの「潮流」
  2 「残酷な女神」の誕生
  3 「囚はれたる文芸」
  4 『幻影の盾』、「シヤロツトの女」
  5 梳る女の肖像
  6 美禰子
二章 漱石の「英詩」から『薤露行』へ
  1 かくれ家からの使者
  2 漱石の英詩
  3 朝貌の女
  4 プリムローズprimroseは「桜草」か
  5 「すみれ」
  6 未了の恋
  7 愛、「紫」に溶けがたく
  8 「熱」と「冷」のはざま
三章 漱石のポー論
  1 「豊胆」、「緻密」な想像力
  2 ポーの受容
  3 「一体二様の見解」
四章 二人であることの病い
  1 二つの語り
  2 わが行手を阻む恐ろしの影「良心」とは何ぞ
  3 荀子「心は動くものなり」
  4 谷崎『金と銀』
五章 暗黒への旅
六章 漱石における「個人」と「国家」
  1 漱石の『私の個人主義』
  2 『点頭録』と「軍国主義の未来」
  3 漱石の日露戦争観
  4 『趣味の遺伝』
七章 遅れて来た死
  1 乃木殉死をめぐる二作品
  2 「明治の精神」
  3 鷗外『興津彌五右衛門の遺書』
八章 迷宮都市の光と闇
  1 迷宮への案内人
  2 三四郎から敬太郎へ
  3 都市の群衆と遊民の誕生
  4 探偵v.s.遊民
  5 夜の都会の散歩者、ノクタンビュリスム
  6 <こころの迷路>へ
  7 「須永の話」と『地下室の手記』
  8 恐れる男と恐れない女
  9 「人間は妙に纏めにくいもの」
九章 ハーン・転生・『夢十夜』第一夜
  1 ハーンと漱石
  2 ハーンの<古い塔の螺旋階段>
  3 ハーン訳、ゴーティエ『クラリモンド』(死女の恋)
  4 漱石『夢十夜』第一夜と『クラリモンド』
  5 黒い長い髪にしばられる
  6 ハーンのエッセイ『永遠の女性』
十章 『明暗』
  1 『行人』から『明暗』へ
  2 <自我確立>神話の崩壊
  3 偶然性の世界
  4 ポリフォニー(多旋律)と<対話>
  5 「突飛」について
  6 「世の中」、「大きな自然」、「則天去私」
  7 意識と「偶然」
十一章 漱石の「風景庭園」論とピクチャレスク美学
  1 『英国詩人の天地山川に対する観念』
  2 ワーズワースのピクチャレスクとギルピン
十二章 夢想の『庭』
  1 王維の山居
  2 冬鶯むかし王維が垣根かな
  3 蕪村と王維
  4 古庭に鶯啼きぬ日もすがら
  5 風景と夢想
付論 荒野からピクチャレスクへ