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柴田 康太郎/著 -- 春秋社 -- 2024.3 -- 778.2

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閲覧室 /778.2/シ/ 117426940 成人一般 可能 iLisvirtual

資料詳細

タイトル 映画館に鳴り響いた音
タイトルカナ エイガカン ニ ナリヒビイタ オト
副書名 戦前東京の映画館と音文化の近代
著者 柴田 康太郎 /著  
著者カナ シバタ コウタロウ
出版者 春秋社
出版年 2024.3
ページ数 716,52p
大きさ 22cm
一般件名 映画-歴史 , 映画音楽-歴史
ISBN13桁 978-4-393-93049-6 国立国会図書館 カーリル GoogleBooks WebcatPlus
言語 jpn
分類記号 778.2
内容紹介 サイレント時代からトーキー初期の日本の映画館でスクリーンを前にどのような音が鳴り響いたのか。弁士の語りや管弦楽伴奏から、休憩奏楽、伴奏音楽無用論まで、かつてスクリーンを取り巻いていた多彩な音文化を明らかにする。
著者紹介 神奈川生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科修了。博士(文学)。早稲田大学演劇博物館演劇映像学連携研究拠点次席研究員。

目次

序章
  第一節 西洋音楽体験の場としての映画館-洋楽受容の文化装置
  第二節 映画上映の音響実践をめぐるグローバル・ヒストリー
  第三節 戦前東京における映画館の音文化
  本書の構成
Ⅰ サイレント時代1
第一章 草創期の映画館に響いた音
  第一節 映画興行事始め-草創期の映画上映と二つの音響実践のアプローチ
  第二節 映画館のはじまりと物語映画の音響実践
  第三節 映画館の増加と音響実践の多様化
第二章 日本の映画観客は西洋音楽をどう聴いたか
  第一節 洋画専門館と管弦楽合奏の拡大
  第二節 洋画ファンの「洋楽」への熱狂と映画文化の近代化
  第三節 洋画ファンは伴奏音楽をどう聞いたか
第三章 暗闇のなかの弁士と楽士
  第一節 「映画劇」論における映画説明と映画伴奏-洋画上映の「国内標準」の形成
  第二節 グローバルな音楽実践とローカルな映画説明の衝突
  第三節 映画説明と映画伴奏の「近代化」
  第四節 映画伴奏における演出設計の複雑化-伴奏指定資料のさらなる到来
Ⅱ サイレント時代2
第四章 日本映画はいかにして西洋音楽で伴奏されるようになったか
  第一節 舞台上演モデルの音響実践-声色弁士と囃子鳴物
  第二節 日本映画の改革と洋楽伴奏
  第三節 松竹直営館と西洋音楽-洋画上映モデルと映画館の改革
第五章 松平信博による映画音楽の作曲
  第一節 日活作曲部の誕生と松平信博
  第二節 日活作曲部と小唄映画の流行
  第三節 松平信博の伴奏音楽論-純映画劇運動の反アトラクション志向
  第四節 浅草三友館における松平信博の映画劇伴奏
第六章 日本映画における映画琵琶の展開
  第一節 純映画劇運動と東京での映画琵琶の展開
  第二節 君塚篁陵と日本映画琵琶協会
  第三節 映画琵琶台本にみる映画琵琶の実践
第七章 時代劇伴奏の折衷性
  第一節 日活時代劇の興行実践と和洋合奏の導入-浅草富士館の実践
  第二節 日活時代劇における折衷的選曲-神田日活館における選曲実践
  第三節 松平信博の時代劇伴奏曲-折衷的伴奏曲の実態
  第四節 一九二〇年代の邦画上映館の休憩奏楽
Ⅲ トーキー時代
第八章 トーキー転換期の映画館と録音された音響
  第一節 初期トーキーとサイレント時代の音響実践
  第二節 トーキー転換期の邦画上映館における音楽文化
  第三節 洋画トーキー上映の標準化と伴奏音楽無用論
  第四節 レコード試聴空間としての映画館
第九章 邦画トーキーと映画伴奏の再標準化
  第一節 松竹サウンド版映画にみるトーキーへの転換
  第二節 トーキー映画製作における音楽伴奏の再標準化-映画監督と音響演出
  第三節 トーキー撮影所の音楽部と映画伴奏の再標準化
  第四節 映画伴奏における洋楽化の展開と課題
第十章 トーキー転換期における語りの再編成
  第一節 解説版トーキーと音響実践の地域性
  第二節 浪曲トーキーの視聴覚様式とその受容
  第三節 スタージェスの「ナラタージュ」とその受容の多様性
  第四節 「新型式ナラタージュ」と物語世界の浪曲師たち
第十一章 日本映画におけるリアリズムと伴奏音楽無用論
  第一節 日本映画界における「リアリズム」論
  第二節 映画のリアリズム論と伴奏音楽無用論
  第三節 深井史郎のリアリズム映画での伴奏音楽無用論
  第四節 プロパガンダ装置としての映画館のスピーカー
終章
  第一節 映画音響のグローバル・ヒストリーと東京の映画館
  第二節 映画音響の標準性をめぐる問題の系譜