穂積 裕昌/著 -- 雄山閣 -- 2024.4 -- 210.32

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地域資料 L/203/ホ/ 117269365 成人地域 持禁 iLisvirtual

資料詳細

タイトル 殯の考古学
タイトルカナ モガリ ノ コウコガク
叢書名 考古学からみた古代祭祀
著者 穂積 裕昌 /著  
著者カナ ホズミ ヒロマサ
出版者 雄山閣
出版年 2024.4
ページ数 322p
大きさ 21cm
一般件名 遺跡・遺物-日本 , 墳墓-歴史 , 葬制-歴史
ISBN13桁 978-4-639-02976-2 国立国会図書館 カーリル GoogleBooks WebcatPlus
言語 jpn
分類記号 210.32
内容紹介 古墳に樹立された器財埴輪群は、なぜ埋葬施設側を向くものがあるのか。文献史学・民俗学・古代文学の研究成果をもとに、「殯」の本義を明らかにし、古代における喪葬観念からみた古墳築造の本質的意義に迫る。
著者紹介 三重県生まれ。同志社大学にて博士(文化史学)学位取得。三重県埋蔵文化財センター所長。著書に「大嘗祭の考古学」など。

目次

第一章 問題の所在と本書の構成
  1 問題の所在~古墳時代喪葬にかかる現状認識~
  2 本書の構成
第二章 殯をめぐる研究史
  1 文献史学からみた殯
  2 民俗学からみた殯
  3 考古学からみた殯
  4 古代文学からみた殯
  小結~殯研究の視座~
第三章 弥生後期から古墳初頭の祭祀と喪葬
  1 祭祀と喪葬
  2 古代中国における喪葬
  3 周辺国の喪葬と祭祀~「三国志」魏書烏丸鮮卑東夷伝の比較検討~
  4 弥生時代祭祀に関する認識
  5 中国史書にみる倭の喪葬関連記事
  6 列島の喪葬意識と烏丸伝の類似
  7 食物供献の喪葬的意味
  小結~古墳時代初頭前後の喪葬・祭祀意識と考古資料の意味~
第四章 葬所としての古墳
  1 問題への接近~武具系器財埴輪の樹立方向についての認識
  2 黒姫山古墳の埴輪出土状況~昭和二十三(一九四八)年、森浩一の観察~
  3 黒姫山古墳形象埴輪配置の意義
  4 伏せられた盾
  5 「封じ込める力」の発動
  6 出雲の石棺式石室
  7 古墳は死者再生の装置か
  8 論理の一般化と個別化
  9 「個別性」の背景
第五章 比自支和気・遊部伝承から読み解く古代の喪葬
  1 比自支和気・遊部伝承とは
  2 比自支和気・遊部伝承を読む
  3 凶癘魂とはなにか
  4 死者への言語呪術
  5 死から喪、そして葬へ
  6 比自支和気・遊部伝承と古墳諸儀礼の照応性
  7 古墳築造・諸儀礼に内在する論理
  小結
第六章 形象埴輪の機能
  1 日高慎による研究史整理
  2 人物埴輪群像=殯儀礼再現説をめぐる論点
  3 人物埴輪の機能にかんする諸説
  4 人物埴輪群像の機能を考えるための前提
  5 人物埴輪群像が表示した場面と属性
  6 死者鎮魂説の提唱
  7 巫女か采女か
  8 埴輪機能の一貫性
  9 前期埴輪群への遡及
第七章 古墳時代の殯所構造に関する基礎的確認
  1 殯所のおかれた場所
  2 殯所の構造
  3 殯の期間と施設耐久性
  4 遺体を「浴」する行為とその場所
  5 発掘資料との照応
  6 遺体保管の場
  7 崇徳上皇崩御にかかる伝承
  小結
第八章 導水施設の本義
  1 プロセスとしての「導水」
  2 「導水施設」の定義と範囲
  3 キーワードとしての「浄水化」
  4 導水施設の機能に関する諸説
  5 導水施設の機能は浄水が本義か
  6 水利用の民俗調査から~岐阜県飛驒市宮川町の水利用~
  7 導水施設は実用機能
  小結
第九章 殯宮・殯所・喪屋の重層構造
  1 問題の所在~古墳時代の集落/居宅論と喪葬遺跡~
  2 入の沢遺跡の存在形態
  3 集落内の喪屋・殯屋
  4 喪葬遺跡の展開
  5 特定建物の火災の意味
  6 「喪葬遺跡」という枠組み
  7 喪葬遺跡の重層構造
  小結
第十章 飛鳥時代の殯宮
  1 問題の所在~飛鳥時代殯宮の存在形態~
  2 城上殯宮をめぐって
  3 草壁(日並)皇子の殯宮
  4 島庄遺跡小池SG03の性格
  5 天武殯宮
  6 建王の殯宮
  7 雷丘上と忍壁皇子殯宮
  8 河上邦彦による飛鳥時代の殯宮比定
  9 殯儀礼の転換点としての飛鳥時代
終章 喪葬観念の形成と古墳時代の本質