大坪 哲也/著 -- 晃洋書房 -- 2024.3 -- 139.3

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資料詳細

タイトル キルケゴールとヘーゲル
タイトルカナ キルケゴール ト ヘーゲル
副書名 デンマーク黄金時代の影響作用史
著者 大坪 哲也 /著  
著者カナ オオツボ テツヤ
出版者 晃洋書房
出版年 2024.3
ページ数 8,390p
大きさ 22cm
ISBN13桁 978-4-7710-3830-1 国立国会図書館 カーリル GoogleBooks WebcatPlus
言語 jpn
分類記号 139.3
内容紹介 キルケゴールが登場した背景には19世紀のデンマーク哲学とデンマークヘーゲル主義の対立があった。同時代のシバーン、メラー、ハイベア、マーテンセン、アドラーの思想から影響関係を紐解き、新たなキルケゴール像を示す。
著者紹介 福岡市生まれ。京都大学大学院文学研究科博士後期課程満期退学。西南学院大学国際文化学部准教授。文学博士。専門は哲学、キリスト教思想。

目次

序論
第Ⅰ部 初期のキルケゴールにおけるヘーゲル哲学の影響史
第1章 デンマークにおけるヘーゲル主義の系譜
  第1節 ヨハン・ルズヴィ・ハイベア
  第2節 ハンス・ラッセン・マーテンセン
  第3節 アドルフ・ペーター・アドラー
第2章 デンマークにおけるヘーゲル批判の系譜
  第1節 フレデリック・クリスチャン・シバーン
  第2節 ヘーゲルとの関係
  第3節 ポール・メラー
第3章 初期のキルケゴールの著作におけるヘーゲルの影響
  第1節 最初期の作品
  第2節 『もうひとつの女性の偉大な能力の弁護』
  第3節 『新旧石鹼屋の争い』
第4章 エーレンスレイヤーとの論争におけるハイベアの美学体系構想
  第1節 論争の経緯
  第2節 ハイベアの返答
  第3節 詩的理念と作詩法の発展
  第4節 戯曲詩の評価
  第5節 キルケゴールのハイベア美学研究
第5章 処女作におけるヘーゲル主義的文芸批評
  第1節 『今なお生ける者の手記』の背景
  第2節 二つの手紙のやり取り
  第3節 ヘーゲル思弁哲学への追従
  第4節 ヘーゲル主義美学から見たアンデルセンの評価
  第5節 アンデルセン批評
  第6節 この作品の意義
第6章 『ヨハネス・クリマクス,あるいは全てのものが疑われなくてはならない』におけるマーテンセンの影響
  第1節 『ヨハネス』の背景
  第2節 研究史
  第3節 『ヨハネス』の概略
  第4節 近代哲学の知識
第7章 「ハイベア思弁的論理学批評」の影響
  第1節 マーテンセンの旗幟「全てのものが疑われなくてはならない」
  第2節 バーダーとの関係
  第3節 マーテンセンの学位論文
  第4節 哲学と神学
  第5節 マーテンセンのヘーゲルへの関係
  第6節 マーテンセンの思弁神学
第8章 『レーナウのファウストについて』の影響
  第1節 ファウストの理念
  第2節 ファウスト的懐疑
  小結
第Ⅱ部 『イロニーの概念』におけるヘーゲル哲学の影響史
第9章 『イロニーの概念』とヘーゲル問題
  第1節 『イロニーの概念』の構成
  第2節 キルケゴールはヘーゲル主義者か
  第3節 1850年の記述は何を語るか
  第4節 解釈を可能にするもの
第10章 解釈を現実にするもの
  第1節 ソクラテス裁判
  第2節 告発の理由
  第3節 ソクラテスは青年たちを誘惑する
第11章 解釈を必然にするもの
  第1節 序論における歴史哲学的方法との整合性
  第2節 ソフィスト運動
  第3節 ソクラテス学派
第12章 「イロニーの概念について」
  第1節 イロニーの概念とソクラテスの関係
  第2節 ヘーゲルのフィヒテ批判
  第3節 キルケゴールのフィヒテ批判
  第4節 ゾルガー批判
  第5節 ヘーゲルのイロニー解釈
  第6節 ヘーゲルのゾルガー批判
  第7節 イロニーの概念
第13章 A.P.アドラーの影
  第1節 アドラーの学位論文
  第2節 アドラーのイロニー理解
第14章 統制されたイロニーにおけるハイベアの影響
  第1節 『コンスタンティノープルのヴァイキングたち』に関するハイベアの批評
  第2節 『イロニーの概念』へのハイベアの批評の反映
  小結
第Ⅲ部 『あれかこれか』におけるヘーゲル哲学の影響史
  はじめに 『あれかこれか』とヘーゲル主義の問題
第15章 F.C.シバーンのヘーゲル批判
  第1節 シバーンのヘーゲル批判
  第2節 絶対的区別と三原則の内的導出
  第3節 差異性と局面の法則
  第4節 反対対立と一貫性の法則
  第5節 論理学の端緒
  第6節 決定の原理
  第7節 キルケゴールへの影響
第16章 デンマーク媒介論争
  第1節 ミュンスターの「合理主義,超自然主義」
  第2節 マーテンセンの「合理主義,超自然主義.排中律」
  第3節 ハイベアの「合理主義と超自然主義について」
  第4節 キルケゴールのタウトロギー
第17章 『あれかこれか』とデンマーク媒介論争
  第1節 キルケゴールの問題設定
  第2節 判事ヴィルヘルムの「あれかこれか」
第18章 『直接的エロス的段階』におけるヘーゲル美学の問題
  第1節 『あれかこれか』とヘーゲル美学の問題
  第2節 「取るに足らぬ序文」における素材の問題
  第3節 「取るに足らぬ序文」における「素材と形式の相互浸透」
  第4節 デンマークの美学論争
  第5節 理念と音楽的媒介
第19章 アンティゴネ解釈におけるヘーゲルの問題
  第1節 アンティゴネ解釈
  第2節 『精神現象学』の影響
  第3節 『美学講義』の影響
第20章 『古代悲劇の現代悲劇への反照』
  第1節 キルケゴールの創作
  第2節 『不安の概念』との関係
  第3節 父の秘密
  第4節 恋人への沈黙
第21章 『結婚の美学的妥当性』における弁証法
  第1節 愛の弁証法
  第2節 悟性結婚
  第3節 第三の立場
第22章 『美と倫理の均衡』におけるヘーゲルの問題
  第1節 媒介論争における思弁と経験の区別
  第2節 自由と思弁との区別
終章 ハイベアの『あれかこれか』批評
  第1節 文学的越冬作物
  第2節 ハイベアとの亀裂
  第3節 『序文』における文学的応酬
  第4節 ハイベアをめぐる回想