越 朋彦/著 -- 研究社 -- 2023.12 -- 930.27

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閲覧室 /930.2/コ/ 117343178 成人一般 可能 iLisvirtual

資料詳細

タイトル 現代イギリス小説の子どもたち
タイトルカナ ゲンダイ イギリス ショウセツ ノ コドモタチ
副書名 無垢と邪悪を超えて
著者 越 朋彦 /著  
著者カナ コシ トモヒコ
出版者 研究社
出版年 2023.12
ページ数 7,228p
大きさ 20cm
一般件名 小説(イギリス) , 児童(文学上)
ISBN13桁 978-4-327-48169-8 国立国会図書館 カーリル GoogleBooks WebcatPlus
言語 jpn
分類記号 930.27
内容紹介 子ども(らしさ)とは何か? 1970年代から2010年代まで、現代イギリスのチャイルドフッド・ノヴェル(子どもを中心的主題とする小説)を取り上げ、作品内の子ども表象を多角的に読み解く。
著者紹介 東京生まれ。英国・レディング大学大学院英文学専攻博士課程修了(Ph.D.)。東京都立大学人文社会学部准教授。専門は17世紀イギリス文学、子ども表象、紅茶の文化史など。

目次

序論 本書の目的と概要
  1 子どもに関する学問的言説の影響
  2 子どもを取り巻く社会状況の変化
第1章 子どもの文化的構築に関わる言説の検討-サラ・モス『夜間の目覚め』(2011年)
  はじめに-研究と育児の「境界領域」
  『夜間の目覚め』の梗概
  多様な言説の取り込み
  おわりに-子ども期の構築性の主題化
第2章 発達論的子ども観の否定-トビー・リット『デッド・キッド・ソングズ』(2001年)
  はじめに-タイトルの由来
  『デッド・キッド・ソングズ』の梗概
  本作の問題意識-二つの概念への懐疑
  おわりに-新しい子ども社会学との接点
第3章 「ロマン派的子ども像」の解体-イアン・マキューアン『セメント・ガーデン』(1978年)
  はじめに-『セメント・ガーデン』の概要
  「ロマンティック・チャイルド」の解体
  おわりに-「ロマンティック・チャイルド」から「危険な子ども」へ
第4章 「排斥」の論理による子どもらしさの構築-ドリス・レッシング『破壊者ベンの誕生』(1988年)
  はじめに-「アポリア」としてのベン
  怪物的子どもとしてのベンの造型
  ベンの兄姉たち
  「概念的排斥」
  おわりに-子どもらしさの構築に潜む暴力性
第5章 多様化した家族形態の中の子ども-ニック・ホーンビィ『アバウト・ア・ボーイズ』(1998年)
  はじめに-二人の主人公
  「年齢の逆転」
  「子どもと大人の逆転」(1)-マーカスと母親フィオナ
  「子どもと大人の逆転」(2)-マーカスとウィル
  おわりに-主人公二人の変容
第6章 公営団地小説における子どもの「エージェンシー」-スティーヴン・ケルマン『ピジョン・イングリッシュ』(2011年)
  はじめに-タイトルの意味
  「鳩」の機能
  「エージェンシー」
  公営住宅団地と探偵
  おわりに-能動的行為主体としての子ども
第7章 子どもを殺す子どもたち-ジョナサン・トリゲル『少年A』(2004年)
  はじめに-バルガー事件と子どものイノセンス神話の危機
  『少年A』の梗概
  少年Aと少年B-暴力を通じたホモソーシャルな絆
  少女殺害事件-犯行動機の文脈化
  無垢と邪悪-二項対立の曖昧化
  おわりに-作品の二律背反性
第8章 新自由主義的子ども-マーゴ・リヴジー『ジェマ・ハーディの飛翔』(2012年)
  はじめに-作品梗概と問題設定
  新自由主義の四段階
  新自由主義的子ども像
  新自由主義的子どもとしてのジェマ
  「自己投資」に失敗する人物たち-アリソンとロス
  国家による公的援助の否定
  おわりに-作品の結末
結論 「子どもであること」の複数性