二藤 拓人/著 -- 法政大学出版局 -- 2022.9 -- 940.268

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資料詳細

タイトル 断片・断章を書く
タイトルカナ フラグメント オ カク
副書名 フリードリヒ・シュレーゲルの文献学
著者 二藤 拓人 /著  
著者カナ ニトウ タクト
出版者 法政大学出版局
出版年 2022.9
ページ数 9,321,23p
大きさ 22cm
ISBN13桁 978-4-588-15129-3 国立国会図書館 カーリル GoogleBooks WebcatPlus
言語 jpn
分類記号 940.268
内容紹介 ドイツ・ロマン派の作家フリードリヒ・シュレーゲルの1790~1800年代の公刊著作・遺稿・書簡集・講義録に焦点を当て、彼の思考様式と表現方法の中枢を担う断片・断章について包括的に究明する。
著者紹介 1990年埼玉県生まれ。立教大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。西南学院大学国際文化学部准教授。専攻はドイツ文学・メディア文化。

目次

序論
  一 本書の目的と問題意識
  二 これまでのシュレーゲル研究
  三 本書の構成
  四 Fragment/Fragmenteの日本語表記について
第一部 断章形式の成立
第一章 断片を読む-一八世紀末における断片の諸相
  導入 フラグメント研究史およびフラグメントの意味編成の分類
  第一節 伝承に起因する断片-シュレーゲルによる古代ギリシア文学の受容
  第二節 制作に起因する断章-メディア革命期における文芸ジャンル
  第三節 転換点としての一七九七年-断片の受容から断章の産出へ
第二章 断章を構想する-術語的な語法への先鋭化
  導入 「本来的な断章」をめぐって
  第一節 一八世紀の断片思想からの影響関係
  第二節 「本来的な断章」の起源としての古代叙事詩
  第三節 個々の断章の自律性とその物質的条件
  第四節 断章の複数性-断章形式の成立条件に向けて
第三章 断章を書く-文体・書法の成立過程
  導入 読書革命の時代-<活字中心の世代>としてのシュレーゲル
  第一節 多読を通じた研究手法-「単なる読書」から「研究」へ
  第二節 書きながら読む技術
  第三節 断章の書法の成立-文献学的技法の変奏として
  第四節 近代精神科学の挫折モデル?-文筆家シュレーゲルの多面性
《間奏》 「文献学」と「哲学」の分析-断章形式の一要素として
  第一節 新しいメディアにおけるプラトン哲学の継承と発展
  第二節 メディア的基盤としての「文献学」
第二部 文化技術としての断章的書記
第四章 読みながら書く-手稿断章群の書記現場(1)
  導入 詩的エクリチュールから文化技術論へ-第二部の課題と主要な操作概念
  第一節 シュレーゲルの手稿断章群についての基本情報
  第二節 断章的書記の分析-『文献学のために』を手掛かりに
  第三節 <二次的・受動的>書記-専門的な読書の脱中心性
第五章 下線を引く-手稿断章群の書記現場(2)
  導入 断章的書記における下線強調の二つの役割
  第一節 下線の使用頻度および手稿断章群の編集上の問題についての注記
  第二節 <編集工程>における下線強調とシュレーゲルの編集美学
  第三節 手稿断章群における<思考過程>を支える下線強調
  第四節 断章的書記を可能にさせる筆記法-ロマン主義的「生成」を書く技術
第六章 組み合わせる-手稿断章群の書記現場(3)
  導入 筆記法としての定型句と省略記号-抽象化された概念操作
  第一節 相互の<関係性>を示す定型句
  第二節 シュレーゲルによる「結合術」の実践?
  第三節 <同時性>を示す定型句
  第四節 術語に対する省略記号と図形による語の配置
  第五節 「諸断章からなる客観的なシステム」の構想-非感情的なロマン主義?
結論 断片・断章のメディア文化学
  一 本書の振り返りと展望
  二 これからの文化研究に向けて