杉本 史子/著 -- 名古屋大学出版会 -- 2022.8 -- 210.5

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閲覧室 /210.5/ス/ 117155978 成人一般 可能 iLisvirtual

資料詳細

タイトル 絵図の史学
タイトルカナ エズ ノ シガク
副書名 「国土」・海洋認識と近世社会
著者 杉本 史子 /著  
著者カナ スギモト フミコ
出版者 名古屋大学出版会
出版年 2022.8
ページ数 8,411,11p
大きさ 22cm
一般件名 日本-歴史-近世 , 絵図 , 日本-地図-歴史
ISBN13桁 978-4-8158-1062-7 国立国会図書館 カーリル GoogleBooks WebcatPlus
言語 jpn
分類記号 210.5
内容紹介 近世期、高度に成熟した表現を獲得した国絵図、鳥瞰図などの絵画の役割を、色彩・材料などのモノや、制作者や人々の想像力から新たに提示。海図など海洋の視点も導入し、近代移行期の社会空間をめぐる理解を書き換える。
著者紹介 1958年山口県生まれ。神戸大学大学院文化学研究科博士課程単位取得退学。東京大学史料編纂所教授。博士(文学)(同大学)。著書に「領域支配の展開と近世」「近世政治空間論」など。

目次

序章 近世社会と絵図作成
  はじめに
  一 基礎的考察
  二 近世-絵図の「開花の季節」
  三 海陸の視座をもった近世・近代移行期論へ
  四 本書の構成
第Ⅰ部 国絵図と日本図-近世の「国土」把握
第1章 アジアのなかの政治地図-国絵図と日本図
  はじめに
  一 徳川政権下の巨大地図
  二 徳川型政治地図の成立
  三 新しい海洋の登場と統一的国土表現の試み
  おわりに-絵図の時代の終焉と「地形図」の登場
第2章 国絵図と近世社会
  はじめに-歴史のなかの国絵図
  一 「公儀」と空間把握-元禄国絵図
  二 空間把握の展開-天保国絵図
  おわりに
  補論 境界上の地名は誰のものか
第3章 国絵図研究の歩みを俯瞰する-十九世紀から二十一世紀へ
  はじめに
  一 研究前史
  二 国絵図研究の本格化
  三 国絵図に関する国際的な研究発信
  おわりに
第Ⅱ部 新たな海洋把握と「日本」の創出-「国土」の変容
第4章 新たな海洋把握と「日本」の創出-開成所と幕末維新
  はじめに
  一 新たな海洋把握とその意味
  二 「日本」の創出
  三 日本図布告
  おわりに
第5章 可視化された首都と政体-近代的海図と船艦の十九世紀
  はじめに
  一 近代的海図と船艦
  二 日本沿海測量問題と海洋情報-文久元年の異例の老中弁明書
  三 可視化された首都と政体-海図Gulf of Yedo
  四 船艦というアクター-『戊辰己巳官軍諸艦記事略』から
  五 船艦保有情報の統合と海洋知再編の試み
  おわりに
第6章 近代国家形成過程再考-海洋から見たジオ・ボディ
  はじめに
  一 状況
  二 ジオ・ボディの創造
  おわりに-海陸の視点をもったジオ・ボディ概念へ
第Ⅲ部 表現する人々-社会の側から諸世界を構想する
第7章 歌舞伎作者並木正三-交差する複数「世界」と「日本」
  はじめに
  一 「三千世界商往来」の時空
  二 「日本」とその外
  三 作者としての並木正三
  四 近世身分秩序のなかの役者と作者
  おわりに
第8章 一覧図絵師五雲亭貞秀-パノラマ式広域鳥瞰錦絵が描く激動の政治社会
  はじめに
  一 五雲亭貞秀研究史と本章の視点
  二 貞秀の出版図の2つのジャンル-地図と錦絵
  三 文久行列図の位置と特質
  四 変動期の社会と貞秀の出版図
  おわりに
第9章 書かれたものに対する統制-出版検閲体制のなかの絵図と錦絵
  はじめに
  一 統制の流れ
  二 天保改革と検閲分掌体制
  三 絵図に対する検閲
  おわりに
第Ⅳ部 モノと色彩-空間表現を支えるもの
第10章 史料学の試み-「モノとしての史料」を問い直す
  はじめに-歴史研究という行為
  一 「日本古文書学」の成立と史料学の展開
  二 「古文書・地理の解放」「物語からの解放」としての近代
  三 「モノとしての史料」を問い直す
  おわりに-歴史研究という表現
第11章 構造体としての絵図
  はじめに
  一 モノとしての絵図
  二 内容表現の思想
  おわりに-構造と動態のなかの絵図・地図
  補論 復元研究が明らかにしたこと
第12章 色彩の時代
  はじめに
  一 色をかたちづくるもの
  二 自然は何色か-彩色材料から見た絵図
  三 二つの緑色-空間分割の技法
  四 輝きと普遍-秩序表現としての彩色
  おわりに
終章 国土・海洋認識と近世社会
  はじめに
  一 近世的「国土」とその変容
  二 世界や社会を描く
  おわりに