碇 陽子/著 -- 明石書店 -- 2018.7 -- 382.53

所蔵

所蔵件数は 1 件です。現在の予約件数は 0 件です。

所蔵場所 請求記号 資料コード 資料区分 帯出区分 状態
閲覧室 /382.5/イ/ 117125914 成人一般 可能 iLisvirtual

資料詳細

タイトル 「ファット」の民族誌
タイトルカナ ファット ノ ミンゾクシ
副書名 現代アメリカにおける肥満問題と生の多様性
著者 碇 陽子 /著  
著者カナ イカリ ヨウコ
出版者 明石書店
出版年 2018.7
ページ数 299p
大きさ 22cm
一般件名 アメリカ合衆国-風俗 , 肥満症
ISBN13桁 978-4-7503-4704-2 国立国会図書館 カーリル GoogleBooks WebcatPlus
言語 jpn
分類記号 382.53
内容紹介 肥満の増加が社会問題となっているアメリカ。「太っている」とは誰のことを指し、それが意味するものは何なのか。気鋭の文化人類学者が、長期の現地調査に基づいて、肥満をめぐる問題から人間の多様なあり方を考える。
著者紹介 1977年福岡県生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得退学。博士(学術)。明治大学政治経済学部専任講師。専門は文化人類学。

目次

序章 現代アメリカの「ファット/肥満」の民族誌に向けて
  はじめに
  Ⅰ.先行研究
  1.人類学の対象としての肥満/ファット
  2.フェミニズムのなかの太った女性
  3.逸脱の医療化、社会問題論
  Ⅱ.本書の視座
  1.「肥満エピデミック」
  2.「リスク社会」-「未来の操作可能性」と「未来の非決定性」の矛盾
  3.「リスク社会」の新たな主体-「生物学的市民権」
第1部 肥満・リスク・制度
  第1部導入
第1章 集合のリアリティ・個のリアリティ
  1.集合的事象としてのリスクと個人
  2.錯綜する病因論と不確実性との対峙-「リスクの医学」の誕生と確率論的病因論
  3.「肥満問題」とリスクの個人化
  4.累積的リスクと「肥満になる」意思決定
第2章 空転するカテゴリー
  1.リスクの犯人探し-「貧困の肥満化」という問題
  2.貧困の肥満化
  3.公的扶助としての食料支援プログラムと肥満対策
  4.引き受け手のないリスク
  5.リスク・コンシャスなのは誰なのか-第2部に向けて
第2部 ファット・社会運動・科学
  第2部導入
第3章 ファット・アクセプタンス運動の展開に見る「ファット」カテゴリーの特殊性
  1.遅れをとるファット・アクセプタンス運動
  2.ファット・カテゴリーを精査するために
  3.ファット・アクセプタンス運動の歴史
  4.ファット・アクセプタンス運動のジレンマ
  5.「ファット」とインターセクショナリティ
第4章 ファット・アクセプタンス運動とフェミニズムの「ぎこちない」関係
  1.女であるからファットなのだ
  2.フェミニズムを乗り越えようとする人びと
  3.スージー・オーバックとの同盟をめぐる出来事
  4.ファットのなかの「多様性」-「ファット鶴プロジェクト(1000 Fat Cranes Project)」をめぐる人種差別批判
  5.ファットであること、女であること、その自己規定の困難
第5章 「ファット」であることを学ぶ
  1.なぜ集うのか?
  2.共同性について考えるために
  3.「ファット」であることを学ぶ
  4.折り重なった矛盾の交渉、そして、笑いによる自他の跳躍
  5.運動を持続させる力
第6章 ファット・アクセプタンス運動による対抗的な<世界>の制作
  1.<世界>を制作するということ
  2.カテゴリーのもとに作られる<世界>
  3.「Health at Every Size」の組織化と事実作製
  4.制作中の<世界>と既存の世界
  5.<世界>制作と世界間の通約(不)可能性
  6.「徹底した相対主義」-「リスク社会」とファット・アクセプタンス運動の世界
終章 多様性のために
  1.本書で論じたこととファット・アクセプタンス運動のゆくえ
  2.多様性のために
  3.多様性のゆくえ