樋口 美雄/著 -- 慶應義塾大学出版会 -- 2018.3 -- 366.021

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資料詳細

タイトル 格差社会と労働市場
タイトルカナ カクサ シャカイ ト ロウドウ シジョウ
副書名 貧困の固定化をどう回避するか
著者 樋口 美雄 /著, 石井 加代子 /著, 佐藤 一磨 /著  
著者カナ ヒグチ ヨシオ,イシイ カヨコ,サトウ カズマ
出版者 慶應義塾大学出版会
出版年 2018.3
ページ数 18,222p
大きさ 22cm
一般件名 労働問題-日本 , 労働経済 , 貧困 , 社会階層
ISBN13桁 978-4-7664-2507-9 国立国会図書館 カーリル GoogleBooks WebcatPlus
言語 jpn
分類記号 366.021
内容紹介 日本の格差拡大現象の主因を新たなパネルデータをもとに解明し、不平等の拡大と固定化をストップさせるための方策を「雇用モデルの変容」「積極的雇用政策」「税や社会保険・社会保障給付」等、労働経済学の視点から分析する。
著者紹介 1952年生まれ。慶應義塾大学商学部教授。博士(商学)。「雇用と失業の経済学」でエコノミスト賞受賞。

目次

第1章 日本の所得格差は拡大したのか
  1 なぜ所得格差について分析することが重要なのか
  2 日本では経済的に豊かな家計が増えたのか、貧しい家計が増えたのか
  3 日本の所得格差は拡大しているのか
  4 年齢階層別の所得格差はどのように変化してきたのか
  5 上位1%の所得占有率は拡大したのか
  6 政府による所得再分配機能は有効に機能しているのか
  7 資産格差は拡大してきたのか
  8 相対的貧困率は上昇してきたのか
  9 貧困は固定化しているのか
第2章 労働市場はどう変わったか
  1 所得格差を考察する上で、なぜ労働市場の変化を把握することが重要なのか
  2 先進国の労働力人口、雇用者数、雇用調整速度はどのように変化したのか
  3 先進国の労働時間はどのように変化したのか
  4 先進国の賃金はどのように変化したのか
  5 結論:日本の賃金低下と中間賃金層の減少
第3章 非正規労働者の増加は所得格差を拡大させたのか
  1 なぜ非正規労働と所得格差の関係を分析する必要があるのか
  2 誰が非正規労働者として働いているのか
  3 個人で見た場合に非正規労働者の増加は所得格差を拡大させたのか
  4 世帯で見た場合に非正規労働は所得格差を拡大させるのか
  5 若年単身の非正規労働者はどのような不利益を被っているか
  6 結論:世帯単位で見た場合、女性就業者の増加は所得格差を縮小させる
第4章 非正規労働者の賃金引き上げに何が有効か
  1 わが国の相対的貧困世帯の特徴
  2 最低賃金の引き上げ
  3 最低賃金の引き上げが賃金格差に与える影響
  4 最低賃金の引き上げが雇用削減に与える影響
  5 同一労働・同一賃金
  6 法律改正や能力開発支援が正規雇用への転換に与える影響
  7 結論:非正規労働者の賃金引き上げへの有効策
第5章 リーマン・ショックは所得格差にどのような影響を与えたか
  1 景気変動は所得格差にどのような影響を与えるか
  2 リーマン・ショックは日本の労働市場にどのような影響を与えたか
  3 リーマン・ショックで誰の所得が低下したのか
  4 夫の所得の低下に対して妻はどう対応するか
  5 妻の所得が世帯の所得格差に及ぼす影響
  6 結論:リーマン・ショック後の家計の所得変化と格差
第6章 所得格差は医療サービスのアクセスビリティに影響しているか
  1 公的医療保障下における「受診抑制」
  2 経済的地位と健康格差
  3 必要度に応じて医療サービスを受けることができているか
  4 分析に利用したデータと分析仮説
  5 所得と健康状態の関係
  6 医療サービスの利用
  7 結論:公的医療保障制度と健康格差
第7章 時間貧困・経済貧困は生活の質と健康にどう影響しているか
  1 人々の生活水準をどう測るか
  2 貧困を所得と時間から捉える
  3 時間貧困に陥っているのは誰か
  4 多忙がもたらす健康被害
  5 結論:時間による貧困分析から浮かび上がった課題
第8章 教育は所得階層の固定化をもたらしているか
  1 教育の機会均等とは
  2 幼児教育と家庭環境
  3 小中学生の学力と親の所得
  4 大学進学と親の所得
  5 学歴間所得格差の拡大
  6 海外経験がその後の所得に与える影響
  7 奨学金は親の所得による子どもの教育格差を和らげるか
  8 結論:所得格差の固定化を阻止する教育制度の確立に向けて