森 炎/著 -- 筑摩書房 -- 2016.11 -- 327.12

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所蔵場所 請求記号 資料コード 資料区分 帯出区分 状態
ティーン /327/モ/ 121011670 児童一般 可能 iLisvirtual

資料詳細

タイトル 裁判所ってどんなところ?
タイトルカナ サイバンショ ッテ ドンナ トコロ
副書名 司法の仕組みがわかる本
叢書名 ちくまプリマー新書
著者 森 炎 /著  
著者カナ モリ ホノオ
出版者 筑摩書房
出版年 2016.11
ページ数 200p
大きさ 18cm
一般件名 裁判所
ISBN13桁 978-4-480-68973-3 国立国会図書館 カーリル GoogleBooks WebcatPlus
言語 jpn
分類記号 327.12
内容紹介 日本の裁判所はいつからあるか、裁判所にはどんな種類があるか、憲法は裁判所についてどう定めているか。裁判官の素顔、法廷内の決まりから、法学、憲法学、法哲学の考え方まで紹介する。
著者紹介 1959年東京都生まれ。東京大学法学部卒。東京地裁、大阪地裁などの裁判官を経て、弁護士(東京弁護士会)。著書に「死刑肯定論」「教養としての冤罪論」など。

目次

第一章 日本の裁判所はいつからあるか
  1 「遠山の金さん」「大岡越前」は裁判所の人?
  2 とても歴史の浅い日本の裁判所
  3 裁判所≠「裁判をするところ」
  「裁判権」と「司法権」どこがどう違う?/裁判を受ける権利
  4 裁判所の日本近代史
  初代法務大臣を死刑に/調味料を欠いた五目ずし/立憲主義の成立と裁判所のその後/戦後大きく変わった裁判所
  コラム1 日本人の伝統的意識とのギャップ
第二章 裁判所の中はどうなっているか
  1 法廷ってどんな場所?
  法廷の見取り図/法廷内の決まり/公開の場としての法廷/弁論の場としての法廷/真相解明の場としての法廷
  2 法廷のほかには何がある?
  裁判官は普段はどこにいるか/結論はどこでどうやって決まるか/法廷外の裁判手続
  3 裁判官ってどんな人たち?
  日本の裁判官はキャリア・システム/裁判長・右陪席・左陪席の順序/裁判官の女性比率/法服を着ない裁判官たち/裁判官の給料はどれくらい?
  4 裁判官以外の裁判所にいる人たち
  書記官と事務官/速記官、執行官、廷吏、法廷警備員/家庭裁判所調査官と調停委員/各種委員と審判員、そして裁判員
  コラム2 意外に多彩な裁判官の素顔
第三章 裁判所にはどんな種類があるか
  1 「最高、高等、地方、簡易」-縦の関係
  各県の地方裁判所と八つの高等裁判所/三審制の審級図/三審制とは裁判を三回やり直すこと?/最高裁判所の役割-司法の流動性/最高裁判所判事にはどういう人がなるか/最高裁事務総局とは何か/簡易裁判所の役割/特別裁判所の禁止
  2 「民事、刑事、家庭裁判所」-横の関係
  裁判所の民事部と刑事部/民事と刑事の違いとは?/行政裁判所とは何か/特殊な家庭裁判所の位置づけ/微妙な「家裁」の仕事/漫画『家栽の人』/家庭裁判所の役割-裁判による福祉
  3 全国に散らばる支部と簡易裁判所
  実は身近なところにある裁判所/弁護士なしでできる少額訴訟
  コラム3 少年法と家庭裁判所
第四章 憲法は裁判所についてどう定めているか
  1 司法って何をすること?
  司法とは-法を適用して事件を解決すること/証拠って何?-事実の痕跡/『ヴェニスの商人』に見る法の適用-「司法」を誤解した物語
  2 三権分立と裁判所
  「権力を弱める」という考え方/行政の裁判所への影響力-司法行政権の問題/法務省・検察庁・裁判所の関係を整理すると/憲法が認める行政機関の裁判/裁判所が裁判しない方が良い場合がある?/裁判官の身分保障/裁判官はみな平等-上司も部下もない世界
  3 法と良心にしたがう
  「法の番人」としての裁判所/「法治国家、法律、民主主義」の三位一体/国家法と自然法/裁判官の良心とは-悪法にもしたがうのか?
  4 基本的人権と違憲立法審査権
  「人権の砦」としての裁判所/「法律の留保」/近代憲法の原理-国会中心の法治国家/現代憲法の原理-法治国家から司法国家へ/違憲立法審査って何をすること?/憲法裁判所との違い/「法の支配」の変化/基本的人権と自然法
  コラム4 「人権宣言」「立憲主義」と裁判所
第五章 裁判所という世界の美しい理念
  1 裁判所と真理-「論理に基づく真実の裁き」
  紛争を論争に変換/民主主義モデルと真理モデル/「投票で真理は決まるか」
  2 裁判所と人権-「人権を保障し自由と平等を実現する」
  人権と国民主権の関係/国民主権と裁判所/「民主的専制」「多数者支配」とは何か/司法の積極主義と消極主義/日本の人権救済のあり方
  3 裁判所と正義-「徳・善・正義の要請」
  犯罪被害者の訴え「正義を示してほしい」/公害問題で被害住民を救済-無過失責任へ道を開く/医療問題では患者側に-因果関係のハードルを外す/家族関係では旧弊打破-尊属殺人罪違憲判決/投票価値の平等と違憲判断/集会・デモの自由には消極的/公務員の労働基本権では二転三転/自衛隊と憲法九条では現状追認/様々な社会正義の実現
  コラム5 裁判所をめぐる「民主主義的原理」と「自由主義的原理」
第六章 裁判所をめぐる理想と現実のギャップ
  1 民事裁判は書面主義「法廷は三分で終わり」
  民事司法は中身より事件処理件数/極端な書面主義は憲法違反の疑いあり
  2 刑事裁判は検察依存「九九・九パーセント有罪」
  刑事裁判官と民事裁判官の大きな違い/日本の刑事司法は中世並み?
  3 憲法訴訟は判断回避「違憲はいけん」
  裁判所の違憲判断の実績/国際平和と戦争放棄から手を引く
  4 これからの裁判所を展望する
  新しい公共世界の主役/社会の中で変わりつつある「裁判の真実」「裁判所の正義」
  コラム6 集団的自衛権容認で国家緊急時の人権保障はどうなるか
あとがき