横山 尊/著 -- 勁草書房 -- 2015.12 -- 498.2

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所蔵場所 請求記号 資料コード 資料区分 帯出区分 状態
地下書庫 /498.2/ヨ/ 116996505 成人一般 可能 iLisvirtual

資料詳細

タイトル 日本が優生社会になるまで
タイトルカナ ニホン ガ ユウセイ シャカイ ニ ナル マデ
副書名 科学啓蒙、メディア、生殖の政治
著者 横山 尊 /著  
著者カナ ヨコヤマ タカシ
出版者 勁草書房
出版年 2015.12
ページ数 10,389,23p
大きさ 22cm
一般件名 優生学-歴史 , 優生問題-歴史
ISBN13桁 978-4-326-60284-1 国立国会図書館 カーリル GoogleBooks WebcatPlus
言語 jpn
分類記号 498.2
内容紹介 日本の優生学運動の現代にまでいたる歴史的展開の特質を考察。同時に、優生学はいかなる「科学」であったのか、その言論を成立させた場の構造と結び付けて明らかにし、優生社会というべき今日の現状を歴史学的に俯瞰する。
著者紹介 1978年鹿児島県生まれ。九州大学大学院比較社会文化学府単位取得満期退学。博士(比較社会文化)。同大学大学院比較社会文化研究院特別研究者、福岡大学、筑紫女学園大学ほかで非常勤講師。

目次

序章 課題と方法の提示
  一 優生学史研究の動機
  二 日本の優生学運動のアウトライン
  三 研究史の見取り図
  四 日本の優生学運動の研究史上の問題点と本書の論点
  五 本書の構成
第Ⅰ部 優生学の構想と科学ジャーナリズム
第一章 二〇世紀初頭の進化論啓蒙と優生学受容の思想的地盤
  はじめに
  一 二〇世紀初頭でも変わらぬ進化論の精神
  二 生物学から社会学へ
  三 雑誌『人性』と富士川游
  四 優生学、進化論啓蒙の学知としての位相
第二章 優生学と社会事業
  はじめに
  一 一九一〇年代における海野優生学の科学観と階級観
  二 第一次大戦後の社会事業理論家への転身
  三 日中戦争期における「民族社会事業」への転回
  おわりに
第Ⅱ部 雑誌メディアにおける優生学運動の展開
第三章 『文化生活』の優生学
  はじめに
  一 『文化生活』誌と優生学の接点
  二 家庭生活と生殖の「合理化」
  三 科学啓蒙と読者のあり方
  おわりに
第四章 昭和戦前期における優生学メディアの性格
  はじめに
  一 『ユーゼニツクス』誌の登場
  二 雑誌の執筆者と読者
  三 財団法人化運動と他の優生学団体との関係
  四 『優生学』誌の言論と活動
  おわりに
第五章 一九三〇-四〇年代における『民族衛生』誌の成立と変容
  はじめに
  一 戦前の『民族衛生』誌の誌面構造
  二 一九三九年の性格転換とその要因
  おわりに
第Ⅲ部 優生学の政策化と科学啓蒙
第六章 戦間期日本の優生学論者と産児調節
  はじめに
  一 優生学論者と産児調節論者の同質性と異質性
  二 一九三〇年前後における避妊をめぐる政治
  三 国民優生法第一五条、一六条の成立過程とその影響
  おわりに
第七章 国民優生法成立の再検討
  はじめに
  一 荒川案の再検討
  二 日本民族衛生協会の断種法案と優生結婚普及会の遺伝理解
  三 断種対象の拡大解釈の可能性、そして優生結婚法の構想
  おわりに
第八章 人的資源調査から優生保護法へ
  はじめに
  一 戦前の熊本県医師会長としての活動と人口増強の理念
  二 優生政策に関わった諸集団との距離
  三 戦後における優生保護法成立と改正
  おわりに
第Ⅳ部 新優生学の展開とマスコミ
第九章 新優生学のメディアキャンペーン
  はじめに
  一 おぎゃー献金前史
  二 おぎゃー献金の開始と展開
  おわりに
第一〇章 一九七〇-八〇年代における優生保護法改正論議の再検討
  はじめに
  一 一九六〇年代の優生保護法改正運動と日本母性保護医協会
  二 一九七二年の「優生保護法案改正案」提出前後
  三 一九八二-八三年改正案をめぐって
  おわりに
終章 結論
  一 ポピュラー科学としての出発点と展開
  二 矛盾と相克に満ちた優生学運動と優生政策の展開
  三 優生政策の戦中と戦後
  四 日母から見る本邦の新優生学の展開
  五 総括と展望