大森 雅子/著 -- 成文社 -- 2014.12 -- 980.2

所蔵

所蔵件数は 1 件です。現在の予約件数は 0 件です。

所蔵場所 請求記号 資料コード 資料区分 帯出区分 状態
閲覧室 /980.2/ブ/ 116917485 成人一般 可能 iLisvirtual

資料詳細

タイトル 時空間を打破するミハイル・ブルガーコフ論
タイトルカナ ジクウカン オ ダハ スル ミハイル ブルガーコフ ロン
著者 大森 雅子 /著  
著者カナ オオモリ マサコ
出版者 成文社
出版年 2014.12
ページ数 446p
大きさ 22cm
ISBN13桁 978-4-86520-010-2 国立国会図書館 カーリル GoogleBooks WebcatPlus
言語 jpn
分類記号 980.2
内容紹介 20世紀ロシア文学を代表するブルガーコフ。作品のモチーフやテーマが当時のソ連の社会、文化の中でどのように形成され、初期作品から最後の長篇小説「巨匠とマルガリータ」にどのように結実していったのかを明らかにする。

目次

序章 三つの転機
  ブルガーコフの生涯と代表作
  『巨匠とマルガリータ』をめぐって
  円環の時空間-プーレ、ロートマン、メレチンスキイ
第一章 時空間は循環する
  内戦と狂気-短篇小説『赤い冠(病歴)』、『三日の未明に(長篇小説『赤い跳躍』より)』
  地獄の火と贖罪-短篇小説『襲撃(幻燈の中で)』
  「終わり」と「始まり」の間-長篇小説『白衛軍』
  殺人は悪か-短篇小説『私は殺した』
  償いの時空間へ-戯曲『逃亡』
  「内戦もの」から『巨匠とマルガリータ』へ
第二章 悪魔の円環運動
  再生の火-短篇小説『十三番地エリピト・労働者コンミューンのアパート』
  報復の火-短篇小説『ハンの火』
  魔の空間-フェリエトン『楽園への階段』、『丸いハンコ』、『さまよえるオランダ人』、『車輪の上の住まい』、『魔の場所』、『故人の冒険』
  円環運動からの脱却-中篇小説『悪魔物語』
  ブルガーコフとニーチェ
第三章 詐欺師の形象
  フェリエトン『チーチコフの遍歴』
  戯曲『死せる魂』
  戯曲『赤紫の島』
  『赤紫の島』と『巨匠とマルガリータ』
  円環運動の二面性
第四章 時間を操作する(一)-中篇小説『運命の卵』
  ブルガーコフとH・G・ウェルズ
  赤色光線と円
  ブルガーコフのダーウィニズム批判
  ブルガーコフの反宗教政策批判
第五章 時間を操作する(二)-中篇小説『犬の心』
  循環するプロット
  ブルガーコフのダーウィニズム批判
  一九二〇年代ソ連の反宗教プロパガンダと大衆雑誌
  『犬の心』と大衆雑誌『工場労働の無神論者』
第六章 時間を操作する(三)-戯曲『アダムとイヴ』
  『アダムとイヴ』とザミャーチン、チャペック
  循環するプロット
  無神論者の救済
  科学者像の変遷
第七章 『巨匠とマルガリータ』の時空間とフロレンスキイの宇宙論
  円環の時空間
  ブルガーコフとフロレンスキイ-伝記的・思想的接点
  平面の二面性-『幾何学における虚数性』前半部分
  フロレンスキイの宇宙論-『幾何学における虚数性』後半部分
  実数面と虚数面の間の往来-『幾何学における虚数性』の「表紙解説」
  『幾何学における虚数性』と一九二〇年代
第八章 『巨匠とマルガリータ』におけるv=cの時空間
  『幾何学における虚数性』から『巨匠とマルガリータ』へ
  v=cと悪魔の大舞踏会
  「聖母マリアの地獄降り」
  「キリストの地獄降り」
第九章 『巨匠とマルガリータ』におけるv>cの時空間
  「永遠の隠れ家」
  「光」と「安らぎ」
  因果律の逆行
  夢の時空間
第十章 二元論を超えて一「第二の転機」から「第三の転機」へ
  内戦もの-『白衛軍』と『逃亡』
  ブルガーコフ作品と聖職者のモチーフ-『運命の卵』、『巨匠とマルガリータ』
  反教権主義作家としてのブルガーコフ
  反宗教プロパガンダにおける聖職者批判
  「無神論者」モリエール
  二元論の超克
終章 一九三〇年代のブルガーコフ
  円環の歴史観
  芸術家の不死-モリエールとプーシキン
  戯曲『死せる魂』の上演をめぐって
  戯曲『アレクサンドル・プーシキン』の創作意図
  戯曲『ドン・キホーテ』と一九三〇年代
  作家像を再構築する