中川 照将/著 -- 勉誠出版 -- 2014.10 -- 913.36

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資料詳細

タイトル 『源氏物語』という幻想
タイトルカナ ゲンジ モノガタリ ト イウ ゲンソウ
著者 中川 照将 /著  
著者カナ ナカガワ テルマサ
出版者 勉誠出版
出版年 2014.10
ページ数 4,326p
大きさ 22cm
一般件名 源氏物語
ISBN13桁 978-4-585-29081-0 国立国会図書館 カーリル GoogleBooks WebcatPlus
言語 jpn
分類記号 913.36
内容紹介 日本屈指の古典文学作品として位置づけられる「源氏物語」。しかし、その「作者自筆原本」は現存していない。「作者」「原本」という幻想とロマンのなかで生成されてきた物語へのフィルターを可視化し、文学史を問い直す。
著者紹介 1972年福井県生まれ。大阪大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。皇學館大学文学部准教授。編著書に「テーマで読む源氏物語論 4」など。

目次

序章 文学作品の“正しさ”について考える、その前に…
第一部 現在の『源氏物語』は、かつての源氏物語と同じものではない
第一章 正しい『源氏物語』とは、なにか
  一 青表紙本『源氏物語』が読まれている理由
  二 源氏物語に関する<わかること/わからないこと>
  三 源氏物語から『源氏物語』へ
  四 青表紙本も河内本も五四巻である、ということ
第二章 「青表紙本」を読む、ということ
  一 青表紙本の“正しさ”を支える論理
  二 青表紙本と河内本という二種類の“正しさ”
  三 青表紙本という“正しさ”への統一
  四 青表紙本から「青表紙本」へ
  五 それでも「青表紙本」を読む、ということ
第三章 転移する不審
  一 「みるこ」とは何か
  二 意識され続ける「みるこ」
  三 「青表紙本」における書き入れと「みるこ」の浮上
  四 “「青表紙本」は読みにくい”という事実が意味しているもの
第四章 奥入を<書き加える/切り離す>ということ
  一 現在の正統な「青表紙本」とかつての「青表紙本」
  二 奥入を書き加えた「青表紙本」たち
  三 奥入を切り離した「青表紙本」たち
  四 大島本を“正統な「青表紙本」”ではないと判断していた人たち
  五 大島本もまた「青表紙本」の一つである
第二部 『源氏物語』になれなかった『源氏物語』たち
第一章 淘汰された定家筆本『源氏物語』
  一 従来の長慶天皇所持定家筆本に対する評価
  二 『仙源抄』の論理
  三 「青表紙本」の形成/定家筆本の淘汰
  四 淘汰された本文/生き残った本文
第二章 “正しくない『源氏物語』”を読む
  一 “正しくない『源氏物語』”のすすめ
  二 夕顔巻における陽明本の物語世界
  三 六条御息所は、いつ伊勢下向を決意したのか?
  四 源氏が「男」となっていることの意味
  五 <源氏の心移り>とその結末
第三章 『源氏肝要』という“はじめての『源氏物語』”
  一 荒唐無稽な“正しさ”を持つ『源氏物語』
  二 “『源氏肝要』は『源氏小鏡』に近い”ということの意味
  三 『源氏肝要』に見える二つの性格
  四 『源氏肝要』が典拠としたもの
  五 『源氏肝要』使用上の注意
第三部 『源氏』研究の方程式と、『寝覚』研究の方程式
第一章 寝覚物語について考える…その前に押さえておきたい二つのこと
  一 「古本」「改作本」という術語・概念について
  二 『風葉和歌集』について
第二章 現存『寝覚』は果して原本なるか
  一 現存本と原本をつなぐ奇妙な「方程式」
  二 二種類の真砂君
  三 「あえか」な寝覚君と、「つぶつぶとまろ」な寝覚君
  四 孤立する二度目の逢瀬の場面
第三章 現存本『寝覚』と、失われた原作本『寝覚』
  一 同一の展開の中に見えるわずかな差異
  二 二つの『寝覚』の差異と、現存本内部の《断層》
  三 現存本巻二における表記の《断層》
  四 二つの『寝覚』の違いが意味するもう一つの可能性