高橋 正郎/著 -- 農林統計出版 -- 2014.9 -- 611.7

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資料詳細

タイトル 日本農業における企業者活動
タイトルカナ ニホン ノウギョウ ニ オケル キギョウシャ カツドウ
副書名 東畑・金沢理論をふまえた農業経営学の展開
著者 高橋 正郎 /著  
著者カナ タカハシ マサオ
出版者 農林統計出版
出版年 2014.9
ページ数 14,354p
大きさ 22cm
一般件名 農業経営
ISBN13桁 978-4-89732-305-3 国立国会図書館 カーリル GoogleBooks WebcatPlus
言語 jpn
分類記号 611.7
内容紹介 危機的状況にある日本農業を再建するために、今求められているのは経営学に裏打ちされた農業理論である。半世紀を超える研究活動の集大成として、原点の「農業経営学」を問い直し、日本農業再構築の道筋を示す。
著者紹介 1932年中国生まれ。東京大学農学部農業経済学科卒業。農学博士。日本大学農獣医学部教授等を経て、宮城大学客員教授。著書に「日本農業の組織論的研究」など。

目次

序章 「農業経営学とは何か」を再び問う
  1 金沢夏樹教授の下での「二重構造論」的思考と実証主義研究
  2 政策論的農業経営学に満足できず独自路線を模索
  3 日本農業を動かす「企業者」を求めて
  4 実務論主軸の一般経営学に飽きたらず「経営史学」の方法論に傾倒
  5 中座した農業経営学の理論的展開をどう復活させるか
第Ⅰ部 東畑主体論・中川経営史学から学ぶもの
第1章 「東畑主体論」とその継承
  1 『日本農業の展開過程』の執筆の背景とその評価
  2 『日本農業の展開過程』の主題
  3 『展開過程』以降の東畑主体論
  4 東畑主体論の批判とその継承
第2章 中川経営史学における企業者活動とその源泉
  1 アメリカ合衆国における経営史学の成立と展開
  2 中川敬一郎教授による「経営史の3つの研究方法」の統合
  3 チャンドラー教授による経営史学の継承・発展
第3章 経営史学方法で「東畑主体論」を読み,本書の主題を問う
  1 「東畑主体論」を「中川経営史学」の方法で読む
  2 農業経営学の方法論的基礎としての「主体-環境系」論
第Ⅱ部 農業経営学の社会科学的基礎を求めて
第4章 金沢農業経営学の特質と論点
  1 はじめに
  2 農業経営学のガイストロス批判に応えて
  3 二重構造論的農業経営学の形成とその背景
  4 日本農業の実態分析から農業経営の二重構造を実証
  5 二重構造論的農業経営学の各論への展開
  6 金沢農業経営学の評価ならびにその限界と新たな展開
第5章 社会科学の共通論題としての環境決定論と主体選択論
  1 社会科学における「主意主義」と「決定論」
  2 和辻風土論の「地理的決定論」批判をめぐって
  3 「二元論」から「二重構造論」へ
  4 諸学における「決定論」と「自由」
第Ⅲ部 日本農業の環境変化と新しい担い手の形成
第6章 近現代における日本農業の「主体」と「環境」の変遷
  1 明治維新から第二次大戦期まで
  2 農地改革から高度経済成長を経て
  3 経営をめぐる環境変化,抑制され続けた農業経営主体
第7章 規制緩和と新しい担い手の出現
  1 農業経営をめぐる規制緩和の進行
  2 「農業生産法人」の制度的容認とその要件緩和の経緯
第8章 農業生産法人の展開とわが国農業に占めるウエイト
  1 『農業法人白書』『農業センサス』から見た農業法人
  2 農業法人の販売額の農業総産出額に占める割合
  3 『先進農業法人インタービュー』から見た「企業者活動」
第9章 「企業的農業生産法人」のケーススタディ
  <第1事例>「マーケット・イン」を基本とする野菜多角ビジネスの展開
  <第2事例>野菜の新規「業務用需要」に「契約栽培」で企業化
  <第3事例>政策情報をいち早く入手し「企業者活動」を展開
第Ⅳ部 農業経営学の理論構築に向けて
第10章 高橋農業経営学を再論するにあたって
  1 農業経営学に関する筆者の初期論考の概要
  2 初期論考に対する評価と批判
  3 その後の論考を含め学会研究レビューによる評価
  4 第Ⅳ部「農業経営学の理論構築に向けて」の問題意識
第11章 農業経営学における「主体-環境系」論の理論フレーム
  1 経営学における理論フレームとその操作性
  2 農業経営学の研究対象
第12章 求める主体は「農業における企業者活動」の担い手
  1 農業経営主体論
  2 「企業者」「企業者活動」とその形成フレームワーク
  3 日本農業における「企業者活動」の「担い手」の出現メカニズム
  補 「企業的農業経営者」育成のための「農業経営政策」の課題
第13章 農業経営学の体系
  1 農業経営主体が対処する3つの“環境系”
  2 「農業経営管理論」に関連して
  3 「農企業戦略論」に関連して
  4 「農学的技術論」に関連して
第14章 企業的農業経営の組織形態
  1 はじめに
  2 農業経営研究における「企業形態論」の導入
  3 企業的農業経営の組織形態
  4 単位農協が張る「企業者のカサ」
第15章 農業経営における「企業者活動」
  1 「企業者活動」とは「ビジネス・チャンス」への果敢な挑戦
  2 農業経営の環境変化とビジネス・チャンス
  3 農業におけるイノベーションとイノベーション・マネジメント
  4 「革新」と「経営管理」
終章 農業における「企業者活動」を「木」から「森」へ
  1 日本農業の再構築とその担い手
  2 農業における「企業者活動」をバックアップする農業経営学