宮坂 康一/著 -- 翰林書房 -- 2014.3 -- 910.268

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資料詳細

タイトル 出発期の堀辰雄と海外文学
タイトルカナ シュッパツキ ノ ホリ タツオ ト カイガイ ブンガク
副書名 「ロマン」を書く作家の誕生
著者 宮坂 康一 /著  
著者カナ ミヤサカ コウイチ
出版者 翰林書房
出版年 2014.3
ページ数 236p
大きさ 22cm
一般件名 フランス文学
ISBN13桁 978-4-87737-366-5 国立国会図書館 カーリル GoogleBooks WebcatPlus
言語 jpn
分類記号 910.268
内容紹介 大正末から昭和初期の日本におけるジャン・コクトオの受容状況、初期堀辰雄作品の夢への関心、「不器用な天使」「聖家族」を検討。堀辰雄がいかに海外文学を作品に反映させたか、その文学的歩みを明らかにする。
著者紹介 昭和45年茨城県生まれ。早稲田大学大学院博士後期課程修了。博士(文学)。同大学文学学術院非常勤講師。専攻は堀辰雄を中心とした近代日本文学。

目次

はじめに-出発期の堀辰雄と海外文学-
  1 海外文学、特にジャン・コクトオの影響
  2 全集及び先行研究をめぐって
  3 創作意識の形成
第一部
第一章 わが国最初期のコクトオ受容と堀辰雄-その独自のコクトオ観-
  1 はじめに
  2 わが国最初期のコクトオ受容
  3 堀辰雄『コクトオ抄』
  4 昭和四~五年のコクトオ翻訳書とその反響
  5 専門家達と堀辰雄のコクトオ観の相違
  6 堀辰雄のコクトオ観
第二章 「ルウベンスの偽画」とコクトオ「グラン・テカアル」-堀辰雄における「本格的小説」の試み-
  1 はじめに
  2 「グラン・テカアル」との接点
  3 「グラン・テカアル」に対する堀の評価
  4 「ルウベンスの偽画」の検討
  5 「ルウベンスの偽画」の意義
第三章 「ルウベンスの偽画」とコクトオ「職業の秘密」-藝術観の受容をめぐる一考察-
  1 はじめに
  2 コクトオ「職業の秘密」の影響
  3 画家と「彼」
  4 「彼」の「ルウベンスの偽画」
  5 堀辰雄の「処女作」として
第二部
第一章 「眠りながら」に見る夢のメカニズム-創作方法としての夢や無意識への関心-
  1 はじめに
  2 コクトオ作品との比較
  3 二つの自己
  4 創作方法としての夢
  5 改稿及び後の作品について
第二章 「眠つてゐる男」に見る「文学上の左翼」への意思-超現実主義及びプロレタリア文学との関係において-
  1 はじめに
  2 わが国における超現実主義への批判
  3 夢に対する堀辰雄の捉え方
  4 「眠つてゐる男」における「現実よりもつと現実なもの」の定着
  5 プロレタリア文学との関係
  6 「文学の正当な方向」へ
第三章 夢のメカニズムとその変容-「ジゴンと僕」「手のつけられない子供」「羽ばたき」をめぐって-
  1 はじめに
  2 「ジゴンと僕」に見る夢のメカニズム
  3「手のつけられない子供」における遊戯としての夢
  4「羽ばたき」における天使への接近
  5 夢のメカニズムの変容、コクトオからプルウストへ
第三部
第一章 「不器用な天使」における「本格的小説」の模索-コクトオ及びジイドの影響を中心に-
  1 「本格的小説」への志向
  2 「不器用な天使」の特徴
  3 自他一体化
  4 「贋金つくり」の影響
  5 「不器用な天使」の位置
第二章 コクトオ「職業の秘密」受容による「死」の導入-「眠れる人」以降の初期作品をめぐって-
  1 はじめに
  2 「死」からの脱出
  3 「眠れる人」に見る「死」
  4 「死」の積極的導入
  5 「死」の表現の変化
  6 「死」を扱う作家として
第三章 堀辰雄におけるジイド「ドストエフスキイ論」の受容-論理性と不合理の戦場-
  1 はじめに
  2 ジイド「ドストエフスキイ論」
  3 堀辰雄の「ドストエフスキイ論」受容
  4 「不器用な天使」の挫折
  5 ラジゲとの出会いと「レムブラント光線」
  6 「聖家族」の光と影
  7 論理性と不合理の戦場
第四章 モダニズム全盛期における「古典主義」小説「聖家族」-ラジゲ受容と堀辰雄の作家的資質の開花-
  1 はじめに
  2 モダニズム全盛期における「古典主義」の主張
  3 堀辰雄のラジゲ受容(昭和四年)
  4 堀辰雄のラジゲ受容(昭和五年)
  5 「聖家族」の心理描写
  6 堀辰雄の資質の開花
おわりに-堀辰雄の初期作品を通して見えてくるもの-