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    桑原哲也
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平林 美都子/著 -- 彩流社 -- 2014.3 -- 930.27

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所蔵場所 請求記号 資料コード 資料区分 帯出区分 状態
閲覧室 /930.2/ヒ/ 116889874 成人一般 可能 iLisvirtual

資料詳細

タイトル 「語り」は騙る
タイトルカナ カタリ ワ カタル
副書名 現代英語圏小説のフィクション
著者 平林 美都子 /著  
著者カナ ヒラバヤシ ミトコ
出版者 彩流社
出版年 2014.3
ページ数 228,22p
大きさ 20cm
一般件名 小説(イギリス)
ISBN13桁 978-4-7791-1990-3 国立国会図書館 カーリル GoogleBooks WebcatPlus
言語 jpn
分類記号 930.27
内容紹介 「語り」が「騙り」となって、どのようにフィクションの可能性を広げていくのか。現代英語圏小説から、アトウッド、バーンズ、イシグロなど、読者の「解釈を拒む」テクストを取り上げ、「語り」の不確かさに迫る。
著者紹介 名古屋大学博士後期課程満期修了。愛知淑徳大学文学部教授。博士(文学)。著書に「表象としての母性」など。

目次

序章 「語り」というフィクション
  リアリズムからモダニズムへの「語り」の変化
  虚構の伝記
  自伝風小説
  自伝と不確定な記憶
  信頼できない「語り」
  「語り」とテクスト
第一部 人生の可能性を広げる「語り」
第一章 物語生成のダイナミズム-マーガレット・アトウッドの「母の人生において意義のある瞬間」
  「語り」の視点の重層性
  母の「声」
  娘の「語り」
  「語り」のダイナミズムとポストモダン
第二章 「今、ここ」の限界を超えよう-ジャネット・ウインターソンの『パワー・ブック』
  制度としての小説の解放
  コンピュータとフィクション
  インタラクティヴな「リアリティ」
  ウィンドウと多様な自己
  ゴミ(過去)を捨ててストーリー(人生)を
第二部 信頼できない「私」の「語り」
第三章 クイアな語り手-アニタ・ブルックナーの『英国の友人』
  信頼できない語り手
  水の都ヴェネツィアと欲望を隠す語り手
  「母」を求める
  クイアな語り手
  クイアなヴェネツィア
第四章 「語り」の起源としての母-カズオ・イシグロの『わたしたちが孤児だったころ』
  起源を巡る記憶語り
  第一人称語りの記憶
  推理小説形式と起源探し
  子ども時代への執着
  母の喪失
  起源のメタファとしての母
第五章 自伝風小説の記憶騙り-ジュリアン・バーンズの『終わりの感覚』
  四十年後の記憶語り
  時間認識-クロノスからカイロスへ
  分裂する「私」
  物語の時間と「語り」の時間
  自己再帰性とアイデンティティ
  記憶の修正
  記憶物語という騙り
第三部 限定された視点
第六章 「語り」とテクストの位相-キャサリン・マンスフィールドの「至福」
  限定された「語り」の視点
  自己認識できないバーサ
  夫を理解できないバーサ
  幻想のレズビアン的欲望
  テクストが語ること
第七章 赤く息づく卵から孵化する物語-マーガレット・アトウッドの「青ひげの卵」
  「青ひげ物語」の語り替え
  「青ひげ物語」の白い卵
  サリーにとってのエド(卵)
  インターテクスチュアルなバーサ
  卵の視点とは
第四部 ジェンダーを揺さぶる「語り」
第八章 ジェンダーのねじれ-E・M・フォースターの「紫色の封筒」
  解明されない謎
  <父>不在の<父殺し>のプロット
  ジェンダーのねじれ-肉食か草食か
  女性化への誘惑
  男性化するハワード
  クイアな語り手
第九章 混乱するジェンダーとセクシュアリティ-E・M・フォースターの「アザー・キングダム」
  読解の残余と「語り」
  父亡き子と金
  実利的世界観
  英国的権威
  男性性のほころび
  オイディプスから地霊へ
第五部 「語り」は騙る
第十章 ゴシックの家から非言語の部屋へ-ミシェル・ロバーツの『家の娘たち』
  ゴシック的物語
  家父長制ゴシックの家
  「父の娘」レオニー
  「母」の回復
  騙りと非言語