河野 一紀/著 -- 創元社 -- 2014.3 -- 146.1

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資料詳細

タイトル ことばと知に基づいた臨床実践
タイトルカナ コトバ ト チ ニ モトズイタ リンショウ ジッセン
副書名 ラカン派精神分析の展望
著者 河野 一紀 /著  
著者カナ コウノ カズノリ
出版者 創元社
出版年 2014.3
ページ数 277p
大きさ 22cm
一般件名 精神分析
ISBN13桁 978-4-422-11574-0 国立国会図書館 カーリル GoogleBooks WebcatPlus
言語 jpn
分類記号 146.1
内容紹介 現代社会における心理臨床の可能性とは? フロイトやラカンのテクストを基に、「ことば」と「知」の今日的意義を検討することで、発達障害をはじめ臨床実践の在り方への問い直しをも試みる。
著者紹介 1983年三重県生まれ。京都大学大学院教育学研究科博士後期課程研究指導認定退学。博士(教育学)学位取得。専門は、心理臨床、精神分析。非常勤にて臨床心理士と大学講師を務める。

目次

プロローグ
  1 本書の基本方針
  2 精神分析におけることばと知
  3 人間存在とことば
  4 知と対象の再発見
  5 ことばと知に内在する不可能性
  6 本書の構成
<第Ⅰ部>
第1章 精神分析におけることばと解釈
  1 無意識と意味の裂け目
  2 フロイトの言語理論-失語症と語表象
  3 ラカンにおけるシニフィアン理論-フロイト的無意識の読解
  4 ことばの多義性と翻訳としての解釈
  5 無意識の読解という袋小路
  6 ラカン派の解釈とポスト-解釈の時代
  7 解釈の作用の新たな理解に向けて
第2章 人間存在にとってのことばと真理
  1 精神分析と分析哲学
  2 失錯行為と言語なるものへの懐疑
  3 デイヴィドソンの真理条件意味論
  4 根源的解釈と精神分析的解釈
  5 メタ言語と形式化の問題
  6 言語の習得と真理概念の獲得
  7 真理と現実的なもの
  8 人間存在をつくりあげることば
<第Ⅱ部>
第3章 現実的なものへの応答としての主体
  1 知の想定と欠如
  2 ラカンのエディプス・コンプレックス論
  3 欲望と他者の欠如
  4 エディプス・コンプレックスを超えて
  5 シニフィアンの起源と身体
  6 行為の原因と理由
  7 他者の彼岸と知の探求
第4章 精神分析における知と無意識
  1 知をめぐる今日的状況
  2 フロイトにおける無意識-知の主体の転倒
  3 近代科学の知と真理の問いの排除
  4 主体の真理と他者の欠如
  5 転移と存在の苦悩
  6 禁欲原則と分析家の役割
  7 現実的なものとしての無意識
  8 欠如から生じる知
<第Ⅲ部>
第5章 倒錯としての「発達障害」
  1 「発達障害」というカテゴリーの問題
  2 自閉症の問題圏-発話行為の主体であることの困難
  3 自閉症概念の変遷
  4 構造としての倒錯-去勢の否認
  5 享楽の倒錯性
  6 倒錯としての「発達障害」
  7 アプローチの可能性に向けて
  8 現代文化と倒錯
第6章 現代における主体のよるべなさ
  1 心理臨床への現代的要請
  2 現代におけるこころへの関心
  3 統計学と個への囲い込み
  4 法から規範へ
  5 享楽の優勢と抑うつ
  6 享楽の体制-倒錯と精神病
  7 精神分析と神経科学
  8 聴くことと見ること
エピローグ
  1 こころの病の時代
  2 「運命」から「ありきたりの不幸」へ-フロイトによる解決
  3 流動化する社会とよるべなき主体
  4 主体の単独性を目指して