杉田 昌彦/著 -- 新典社 -- 2011.11 -- 913.36

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資料詳細

タイトル 宣長の源氏学
タイトルカナ ノリナガ ノ ゲンジガク
叢書名 新典社研究叢書
著者 杉田 昌彦 /著  
著者カナ スギタ マサヒコ
出版者 新典社
出版年 2011.11
ページ数 382p
大きさ 22cm
一般件名 源氏物語
ISBN13桁 978-4-7879-4222-7 国立国会図書館 カーリル GoogleBooks WebcatPlus
言語 jpn
分類記号 913.36
内容紹介 本居宣長にとっての「源氏物語」とは? 文学評論的研究と文献学的研究の双方に目を配ることにより物語論の枠組みや全体像をあきらかにし、宣長の「源氏学」を究明する。
著者紹介 1965年兵庫県生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程退学(単位取得)。博士(文学)。明治大学文学部准教授。

目次

序章 源氏研究及び講義の概略
  第一節 源氏研究の概要
  第二節 講義の概略
第一部 評論的源氏研究とその周辺
第一章 歌人の創作意識と「まこと」
  第一節 『あしわけをぶね』冒頭の実情論
  第二節 宣長以前の性情観と「まこと」観
  第三節 『あしわけをぶね』の人情論と擬古歌論
  第四節 宣長歌論における「詞の文」と「風雅」
第二章 「物のあはれを知る」ことの意義
  第一節 寓言論的物語観と宣長
  第二節 蛍巻の物語論の解釈
  第三節 「物のあはれを知る」説の基本構造
  第四節 「物のあはれを知る」説の共感の心理
  第五節 物語論としての「物のあはれを知る」説
  第六節 『源氏物語』の「本意」と作り物語の存在意義
第三章 「物のあはれ」と勧善懲悪
  第一節 勧善懲悪的源氏観と宣長
  第二節 「よき人」として設定された作中人物
  第三節 「よき人」と「物のあはれ」
  第四節 「あしき人」設定の意味
  第五節 物語装置としての「勧善懲悪」
第四章 『手枕』の人物造型
  第一節 『手枕』について
  第二節 六条御息所の人物造型
  第三節 『手枕』における人物造型の特徴
  第四節 理想化された人物造型と創作意図
第五章 本居宣長と人情主義
  第一節 人情主義の歴史的意義
  第二節 宣長の人情観と仁斎・東涯・徂徠
  第三節 堀景山の人情説との関係
  第四節 景山説の批判的受容
  第五節 「女童心」の説
  第六節 「物のあはれを知る」説の人情論的特質と史的意義
第六章 「物のあはれ」と宣長の自他意識
  第一節 宣長と蘆庵
  第二節 表現対象との「隔絶」の意識
  第三節 島獣の歌と人間の歌
  第四節 「物のあはれ」「女童心」と宣長の自他意識
  第五節 理知的精神としての“思いやる心”
  第六節 宣長の実人生と“思いやる心”
第二部 文献学的源氏研究と注釈
第一章 宣長手沢本『湖月抄』書入について
  第一節 宣長手沢本『湖月抄』の概略
  第二節 『湖月抄』書入中の引用・参照書目
  第三節 諸抄の書入と『首書源氏物語』
  第四節 宣長自説書入及び弟子説書入について
第二章 手沢本『湖月抄』書入と源氏研究著書
  第一節 『紫文要領』との関係
  第二節 『源氏物語年紀考』との関係
  第三節 『玉の小櫛』注釈部との関係
  第四節 注釈書としての手沢本『湖月抄』
第三章 『源氏物語抜書』解題・考証と翻刻
  第一節 本居宣長記念館所蔵断簡資料二種類について
  第二節 『源氏物語抜書』其之一・其之二の概要
  第三節 其之一(1)と其之二の関係
  第四節 『紫文要領』執筆ノートであることの検証
  <翻刻凡例>及び<翻刻>
第四章 『源氏物語抜書』から『紫文要領』へ
  第一節 『源氏物語抜書』第二次ノートの分類
  第二節 テーマごとの抜書と『紫文要領』大意之事
  第三節 「蛍巻の物語論」部分の形成過程
  第四節 覚書・メモの類と『紫文要領』
  第五節 学問方法としての「抜書」
第五章 宣長の『源氏物語』年立研究
  第一節 匂宮巻以降の年立の修訂と小冊子『源氏年紀考』
  第二節 小冊子『源氏年紀考』中の年紀説
  第三節 年立研究の意義
第六章 宣長の『源氏物語』本文研究
  第一節 源氏本文についての宣長の基本認識
  第二節 手沢本『湖月抄』書入と基礎的本文研究
  第三節 『玉の小櫛』四の巻における本文校訂
  第四節 『玉の小櫛』注釈部における本文研究の手法
  第五節 本文研究の特質とその背景
第七章 『玉の小櫛』注釈部の源氏観
  第一節 「すべて此物語」等の言説と「物のあはれを知る」説
  第二節 「作り物語」(虚構)の意識と作品特性の指摘
  第三節 写実的特性の認識
  第四節 准拠・作中和歌・描写表現について
  第五節 「あはれ」の虚構世界とリアリティ
終章 宣長にとっての『源氏物語』
  第一節 紫式部への視座
  第二節 今井田家養子時代まで
  第三節 和歌及び『源氏物語』との邂逅
  第四節 浄土信仰と医業
  第五節 宣長にとっての『源氏物語』