北村 昌幸/著 -- 塙書房 -- 2010.11 -- 913.435

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資料詳細

タイトル 太平記世界の形象
タイトルカナ タイヘイキ セカイ ノ ケイショウ
著者 北村 昌幸 /著  
著者カナ キタムラ マサユキ
出版者 塙書房
出版年 2010.11
ページ数 8,364,9p
大きさ 22cm
一般件名 太平記
ISBN13桁 978-4-8273-0116-8 国立国会図書館 カーリル GoogleBooks WebcatPlus
言語 jpn
分類記号 913.435
内容紹介 「太平記」にちりばめられた作為はいかなる意味を持つのか。当時の歴史語りの場において何が求められていたのか。このような問いかけを通じて、中世日本人の心性を探究し、「南北朝の物語」の原点を解明する。
著者紹介 1970年石川県生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程単位取得退学。博士(文学)学位取得。関西学院大学文学部准教授。

目次

序章 足利政権と軍記物語
  一 はじめに
  二 南北朝期歴史叙述の成立圏
  三 『難太平記』の証言
  四 恵鎮持参本の尊氏転身記事
  五 「降参」への読みかえ
  六 おわりに
第一編 動乱と先例
第一章 故事としての『平家物語』
  一 はじめに
  二 座右の『平家物語』
  三 「治承」と「元暦」の誤用例
  四 年号の機能
  五 おわりに
第二章 『梅松論』における頼朝と尊氏
  一 はじめに
  二 頼朝の将軍補任
  三 頼朝から尊氏へ
  四 尊氏の将軍補任
  五 おわりに
第三章 『梅松論』における異朝
  一 はじめに
  二 『太平記』の呉越合戦説話
  三 『梅松論』の呉越合戦記事
  四 異朝との心理的距離
  五 おわりに
第四章 承久の乱と『梅松論』
  一 はじめに
  二 『梅松論』の依拠資料
  三 朝令暮改の政治
  四 武臣の天命思想
  五 おわりに
第五章 北野天神説話の機能
  一 はじめに
  二 『太平記』と『天神縁起』諸本
  三 天皇批判への回路
  四 おわりに
第六章 大仏供養導師説話の変容
  一 はじめに
  二 大仏供養導師説話の展開
  三 『太平記』所引説話の独自性
  四 天龍寺供養および夢窓疎石との関係
  五 おわりに
第七章 長恨歌説話の主題と表現
  一 はじめに
  二 説話引用の背景
  三 複数主題の乱立
  四 抒情表現の拡大
  五 おわりに
第二編 動乱の表象
第一章 皇位継承記事の配置
  一 はじめに
  二 光厳天皇即位
  三 光厳院重祚
  四 崇光および後光厳天皇践祚
  五 持明院統の光と影
  六 おわりに
第二章 六波羅攻防への視線
  一 はじめに
  二 六波羅勢の周章
  三 反六波羅勢の欲心
  四 推量表現の効用
  五 おわりに
第三章 将軍尊氏形象の軌跡
  一 はじめに
  二 巻十四の本文比較
  三 祀り上げられる将軍
  四 将軍としての主体性
  五 おわりに
第四章 足利直義像の改修
  一 はじめに
  二 敬慶な為政者として
  三 悪行非道の報い
  四 おわりに
第五章 宝剣進奏譚の構成
  一 はじめに
  二 貞和四年記事の配列
  三 北朝公家の論争
  四 舌足らずな幕切れ
  五 おわりに
第六章 桃井入京記事の方法
  一 はじめに
  二 桃井擁護記事の増補
  三 桃井敗北予告の行方
  四 褒貶並列という形式
  五 おわりに
第七章 怨霊後醍醐の役割
  一 はじめに
  二 怨霊の策動とその実現
  三 怨霊後醍醐の苦患
  四 鎮魂記事に代わるもの
  五 おわりに
終章 動乱期の例証と歴史叙述
  一 はじめに
  二 中殿御会記事の虚構
  三 無効化する故事先例
  四 復古の期待と挫折
  五 おわりに