東原 伸明/著 -- 勉誠出版 -- 2009.12 -- 910.23

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資料詳細

タイトル 古代散文引用文学史論
タイトルカナ コダイ サンブン インヨウ ブンガク シロン
著者 東原 伸明 /著  
著者カナ ヒガシハラ ノブアキ
出版者 勉誠出版
出版年 2009.12
ページ数 254,8p
大きさ 22cm
一般件名 日本文学-歴史-古代
ISBN13桁 978-4-585-03258-8 国立国会図書館 カーリル GoogleBooks WebcatPlus
言語 jpn
分類記号 910.23
内容紹介 「古事記」「土左日記」「大和物語」「源氏物語」「堤中納言物語」および中世王朝物語を、「引用の文学史」という発想で通し連ね、韻文/散文の二項対立の図式を問い直し、新たな文学史を描き出す。
著者紹介 1959年長野県生まれ。國學院大學大学院博士課程後期単位取得満期退学。県立高知女子大学文化学部教授、同大学院人間生活学研究科教授。著書に「物語文学史の論理」など。

目次

1 垂直他界観と水平他界観の交錯・『古事記』の宇宙論
  一 「垂直」か「水平」か
  二 <アメ>-<クニ>垂直二元の区分意識と「高天原」
  三 「黄泉国」と「根之堅州国」の位相
  四 「妣の国」の意味
  五 「根之堅州国」のイメージと大地の生成力
  六 「黄泉国」の漢字表記の意義と「根」の「片隅」=周縁の国
2 「波の底なるひさかたの空」貫之的鏡像宇宙と水平他界観
  一 『土左日記』の虚構の方位認識・パロディとしての「東上り」
  二 「天」と「海」が一体化した虚構の風景
  三 綿津見神之宮の水平性
  四 「天」と「海」の習合した宇宙と東方信仰
  五 雨=天(A-ME)と海人=天(A-MA)
3 「女もしてみむとてするなり」『土左日記』の虚構の方法
  一 冒頭文の射程もしくは象徴的な<女>という解釈の提案
  二 象徴的な<男>/<女>関係の抽出
  三 脱構築-=象微的<女>が<男>を超えようとする意識
  四 「も…」の論理による脱構築
  むすびにかえて
4 歌物語の引用と物語想像力
  一 歌物語の引用による物語想像力
  二 「面影」「影」の語の喚起力
  三 『大和物語』引用=女を盗む男の欲望の話型
  四 嫁盗み譚としての継子譚の機能
5 召人浮舟入水と続篇の物語主題
  一 宇治川の川音
  二 身代りの<生>と<性>
  三 「召人の子」の物語主題
  四 「俗聖」の正体
  五 入水=身代りの<生>からの離脱
6 喩と象徴の『堤中納言物語』
  一 話型
  二 主題
  三 パロディ
  四 ジェンダー
  五 範疇
  六 垣間見
  七 悟り
7 『源氏物語』引用の文学史
  一 柏木から夕霧へ
  二 薫と匂宮は相似形
  三 八の宮
  四 大君・中の君
  五 浮舟
8 『源氏物語』<語り>と<言説>の研究史展望
  一 語り手の設定と待遇表現
  二 草子地の一義的分類という合理観とその限界性
  三 物語音読論の脱構築から<語り>の視点論へ
  四 藤井貞和の<視者>、その脱構築としての「ゼロ人称」
  五 語る主体の転換「移り詞」と西尾光雄の「体験話法」の関連性
  六 三谷邦明の「自由間接言説」と「自由直接言説」
  七 語る主体の遠近法的分析(Ⅰ)
  八 語る主体の遠近法的分析(Ⅱ)
9 三谷邦明のテクスト論・覚書
  一 動態としてのテクスト認識
  二 成立構想論の脱構築としてのテクスト論
  三 <語り>の多視点・多距離・多時間の発見と近代的言説への「異議申し立て」
10 源氏物語研究の新しいテーマ集50