Neil A.Campbell/[著] -- 丸善 -- 2007.3 -- 460

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資料詳細

タイトル キャンベル生物学
タイトルカナ キャンベル セイブツガク
著者 Neil A.Campbell /[著], Jane B.Reece /[著], 小林 興 /監訳, 池内 昌彦 /[ほか]訳  
著者カナ キャンベル N.A.,リース J.B.,コバヤシ コウ,イケウチ マサヒコ
出版者 丸善
出版年 2007.3
ページ数 42,1494p
大きさ 26cm
一般件名 生物学
ISBN13桁 978-4-621-07836-5 国立国会図書館 カーリル GoogleBooks WebcatPlus
言語 jpn
分類記号 460
内容紹介 「進化」の視点を柱に据え、分子生物学や生理学を基礎として、遺伝学、進化のメカニズム、動物・植物の形態と機能、生態学まで幅広く生命現象をとらえ、「システム生物学」の考え方も導入して記述した入門書。
著者紹介 カリフォルニア大学リバーサイド校の植物学・植物科学科の客員研究員などを務めた。

目次

1 生命の探究
  はじめに:生物学はもっとも魅力的な分野である
  1.1 生物学者は顕微鏡のレベルから地球規模のスケールまで探究する
  1.2 生物学的システムはその部分の総和をはるかに超えたものである
  1.3 生物学者は種の多様性の全体を通して生命を探究する
  1.4 進化は生物の統一性と多様性を説明する
  1.5 生物学者は生命を探究するために多様な研究手段を用いる
  1.6 一連のテーマが生物学的概念を結びつける
2 生命の化学的基礎
  はじめに:生物学の化学的基礎
  2.1 物質とは,単体または化合物の形の元素からなる
  2.2 元素の性質は,原子の構造によって決まる
  2.3 分子の生成や機能は原子間の化学結合によって決まる
  2.4 化学反応は化学結合を生成したり切断したりする
3 水と環境の適合
  はじめに:すべての生命を支えている水
  3.1 水分子の極性が水素結合をつくる
  3.2 水の4つの特性は地球の生命への適合に貢献している
  3.3 水分子の解離が生命に重要な影響を与える酸性と塩基性の状態をつくる
4 炭素と生命の分子の多様性
  はじめに:炭素は生体分子の根幹である
  4.1 有機化学は炭素化合物の科学である
  4.2 炭素原子は4個の他の原子と結合することによって多様な分子をつくることができる
  4.3 官能基は分子の中で化学反応にかかわる部分である
5 高分子の構造と機能
  はじめに:生命の分子
  5.1 ほとんどの高分子はモノマーが重合したポリマーである
  5.2 炭水化物はエネルギーと生体物質をつくる役割をもつ
  5.3 脂質は疎水性分子を含む多様なグループである
  5.4 タンパク質は多様な構造によって幅広い機能を獲得している
  5.5 核酸は遺伝情報を格納し伝える
6 細胞の旅
  はじめに:細胞の重要性
  6.1 細胞を研究するために,生物学者は顕微鏡と生化学の道具を使う
  6.2 真核細胞の内部はさまざまな膜で区画化され,機能の分業が行われている
  6.3 真核細胞の遺伝的指令は核の中にあり,その指令はリボソームによって実行される
  6.4 内膜系はタンパク質の輸送を制御し,細胞の代謝機能を遂行する
  6.5 ミトコンドリアと葉緑体はエネルギーをある形から別の形に変換する
  6.6 細胞骨格は細胞内の構造と活動を組織化する繊維のネットワークである
  6.7 細胞外成分と細胞間結合は細胞活動の連係に役立つ
7 膜の構造と機能
  はじめに:境界なくして生命はない
  7.1 細胞膜は脂質とタンパク質の流動モザイクである
  7.2 膜の構造は膜の選択的な透過性をもたらす
  7.3 受動輸送では,エネルギーを消費することなく,拡散によって物質が膜を横断する
  7.4 能動輸送はエネルギーを使って溶質を勾配に逆らって輸送する
  7.5 一括輸送は細胞膜を横切るエキソサイトーシスとエンドサイトーシスによって行われる
8 代謝(導入編)
  はじめに:生命のエネルギー
  8.1 生物の代謝は物質とエネルギーを他の形に変換させることであり,それは熱力学の法則に従う
  8.2 反応の自由エネルギー変化で,その反応が自発的に起こるかどうかがわかる
  8.3 ATPは発エルゴン反応を吸エルゴン反応と共役させることによって細胞にエネルギーを供給する
  8.4 酵素はエネルギー障壁を低くすることによって代謝反応の速度を上げる
  8.5 酵素活性の調節は代謝制御を容易にする
9 細胞呼吸:化学エネルギーの獲得
  はじめに:生きるということは仕事をすることである
  9.1 異化経路によって有機燃料を酸化してエネルギーを得る
  9.2 解糖では,グルコースをピルビン酸に酸化して化学エネルギーを獲得する
  9.3 クエン酸回路では,有機分子を完全酸化してエネルギーを取り出す
  9.4 酸化的リン酸化の過程では,化学浸透が電子伝達と共役してATPを合成する
  9.5 発酵によって酸素を利用せずにATPを生成できる細胞もある
  9.6 解糖とクエン酸回路は他の多くの代謝経路と連結している
10 光合成
  はじめに:生物圏の生存を支える過程
  10.1 光合成は光エネルギーを食物中の化学エネルギーに変換する
  10.2 明反応は太陽エネルギーをATPとNADPHの化学エネルギーに変換する
  10.3 カルビン回路はATPとNADPHを使ってCO2を糖に変換する
  10.4 高温で乾燥した気候帯で炭素固定の別の機構が進化した
11 細胞の情報連絡
  はじめに:細胞間の情報網
  11.1 外部シグナルが細胞内の応答に変換される
  11.2 受容:シグナル分子が受容体タンパク質に結合して,タンパク質の構造変化を引き起こす
  11.3 変換:分子間相互作用のカスケードによりシグナルは受容体から細胞内の標的分子へと伝達される
  11.4 応答:細胞のシグナル伝達により細胞質の活動や転写の調節が誘導される
12 細胞周期
  はじめに:細胞分裂の主要な役割
  12.1 細胞分裂によって遺伝的に同一の娘細胞が生じる
  12.2 細胞周期では分裂期と間期が交互に進行する
  12.3 細胞周期は分子制御システムによって調節される
13 減数分裂と有性生活環
  はじめに:遺伝的な類似性と変異
  13.1 子は両親から染色体を引き継ぐことにより遺伝子を獲得する
  13.2 有性生活環における受精と減数分裂
  13.3 減数分裂により染色体組が2組の2倍体から1組の1倍体になる
  13.4 有性生活環の中で生じる遺伝的変異は進化に貢献する
14 メンデルと遺伝子の概念
  はじめに:遺伝子からみた遺伝の図式
  14.1 メンデルは科学的な手法により遺伝に関する2つの法則を見出した
  14.2 メンデル遺伝は確率の法則に支配される
  14.3 実際の遺伝様式は単純なメンデル遺伝学による予想よりも複雑なことが多い
  14.4 ヒトの形質の多くはメンデルの遺伝様式に従う
15 染色体の挙動と遺伝
  はじめに:染色体上に位置する遺伝子
  15.1 メンデル遺伝は染色体の物理的な挙動に基づいている
  15.2 連鎖した遺伝子は互いに同一染色体上の近傍に位置するため,一緒に伝達される傾向がある
  15.3 伴性遺伝子は独特の遺伝様式を示す
  15.4 染色体の数または形態の異常は複数の遺伝性疾患を引き起こす
  15.5 標準的な染色体理論の例外となる遺伝様式
16 遺伝の分子機構
  はじめに:生命の設計図
  16.1 遺伝物質としてのDNA
  16.2 DNA複製と修復には多数のタンパク質が共同して働いている
17 遺伝子からタンパク質へ
  はじめに:遺伝情報の流れ
  17.1 遺伝子は転写と翻訳を通じてタンパク質を指定する
  17.2 転写の詳細:DNAに指令されるRNA合成
  17.3 真核生物の細胞におけるRNAの転写後修飾
  17.4 翻訳の詳細:RNAに指令されるポリペプチド合成
  17.5 RNAが細胞内で果たす多様な役割の概要
  17.6 原核生物と真核生物の遺伝子発現機構の主要な相違
  17.7 タンパク質の構造と機能に影響する点変異
18 ウイルスと細菌の遺伝学
  はじめに:微生物のモデル系
  18.1 ウイルスはゲノムをもつが宿主の細胞内でのみ複製することができる
  18.2 ウイルス,ウイロイド,プリオンは動物や植物にとって強力な病原体である
  18.3 迅速な増殖,突然変異,遺伝的組換えは細菌の遺伝的多様性に寄与している
  18.4 個々の細菌は遺伝子の発現調節により環境変化に対応する
19 真核生物ゲノムの構造・調節・進化
  はじめに:真核生物のゲノムはどのように機能し進化するか
  19.1 クロマチン構造はDNAの段階的な収納に基づいている
  19.2 遺伝子発現はさまざまな段階で調節されるが転写の段階がもっとも重要である
  19.3 細胞周期調節に影響する遺伝的変異から癌が生じる
  19.4 真核生物のゲノムには遺伝子の他に多量の非翻訳DNA配列が存在する
  19.5 DNAの複製・再配列・突然変異はゲノムの進化に貢献する
20 DNAテクノロジーとゲノム科学
  はじめに:ゲノムの理解と取扱い
  20.1 DNAクローニングにより特定の遺伝子またはDNA領域のコピーを多数生産することが可能となる
  20.2 制限酵素断片の分析により制限酵素部位に影響するDNAの差異を検出する
  20.3 DNAレベルでゲノム全体の地図をつくる
  20.4 ゲノム配列は重要な生物学的疑問を解決する手がかりを与える
  20.5 DNAテクノロジーの実用化は人々の生活にさまざまな影響を与える
21 発生の遺伝的基礎
  はじめに:単細胞から多細胞生物へ
  21.1 胚発生には細胞分裂・細胞分化・形態形成が関与する
  21.2 同一のDNAをもつ細胞の選択的遺伝子発現により細胞種間の相違が生じる
  21.3 動物と植物のパターン形成は類似した遺伝性および細胞性機構により生じる
  21.4 発生の進化と形態的多様性の関連は比較研究により明らかにされる
22 進化:ダーウィン的生命観
  はじめに:ダーウィンは革命的な学説を提案した
  22.1 ダーウィンの進化観は,地球は初めから不変の種で占められていたという伝統的見識に挑んだ
  22.2 『種の起源』の中で,ダーウィンは自然選択により種は変化すると主張した
  22.3 ダーウィンの進化説は広範囲の観察結果を説明する
23 集団の進化
  はじめに:進化の最小単位
  23.1 集団遺伝学は進化研究の基盤を提供する
  23.2 突然変異と有性生殖による組換えが進化を可能にする変異をつくり出す
  23.3 自然選択,遺伝的浮動,遺伝子流動が集団の遺伝的構成を変える
  23.4 自然選択は適応進化の主要なメカニズムである
24 種の起源
  はじめに:最大の謎
  24.1 生物学的種概念は生殖的隔離を重視する
  24.2 種分化は地理的隔離の有無にかかわらず生じる
  24.3 多数の種分化の累積により大進化が生じる
25 系統と体系学
  はじめに:生命の樹の探求
  25.1 系統は化石,形態そして分子的証拠から推定される共通祖先を基盤とする
  25.2 系統体系学は分類と進化史を結ぶ
  25.3 系統体系学の情報から共有形質に基づく系統樹構築を行う
  25.4 生物の進化史はゲノム内に刻み込まれている
  25.5 分子時計は進化時間を刻む
26 生命の樹:多様性生物学入門
  はじめに:変遷する地球上の変遷する生命
  26.1 原始地球の環境は生命の起源が可能であった
  26.2 化石は地球上の生命史を記録する
  26.3 原核生物が進化し,原始地球の環境を改変した
  26.4 真核生物は,原核生物間の共生と遺伝子の水平伝播により出現した
  26.5 多細胞体制は真核生物で何回も進化した
  26.6 新たな情報により,生命の樹についての認識が改められる
27 原核生物
  はじめに:彼らは(ほとんど)どこにでもいる!
  27.1 構造的,機能的,遺伝的な適応が原核生物の繁栄に貢献している
  27.2 原核生物には栄養や代謝に大きな多様性がある
  27.3 分子分類学が原核生物の系統を明らかにする
  27.4 原核生物は生物圏において重要な役割を果たしている
  27.5 原核生物は人類に対して害をなすものと利するものがある
28 原生生物
  はじめに:水滴の中の世界
  28.1 原生生物は非常に多様な真核生物の群である
  28.2 ディプロモナス類とパラベイサルは変形したミトコンドリアをもつ
  28.3 ユーグレノゾアは独自の内部構造の鞭毛をもつ
  28.4 アルベオラータは細胞膜の下に袋をもつ
  28.5 ストロメノパイルは『有毛』と『滑らかな』鞭毛をもつ
  28.6 ケルコゾアと放散虫は糸状仮足をもつ
  28.7 アメーボゾアは葉状仮根をもつ
  28.8 紅藻と緑藻は,陸上植物にもっとも近縁な群である
29 植物の多様性Ⅰ:いかにして植物は陸上に進出したか
  はじめに:地球の緑化
  29.1 陸上植物は緑藻から進化した
  29.2 陸上植物は一連の,派生的な陸上への適応形質をもつ
  29.3 コケ植物の生活環では配偶体世代が優占する
  29.4 シダ類と他の無種子維管束植物が最初の森林を形成した
30 植物の多様性Ⅱ
  はじめに:農業のはじまり
  30.1 退化する種子植物の配偶体と胚珠・花粉の保護
  30.2 裸子植物は『裸の』種子を球果につける
  30.3 花と果実などの被子植物の生殖的適応
  30.4 人間の繁栄は種子植物に大きく依存する
31 菌類
  はじめに:偉大なキノコ
  31.1 菌類は吸収により栄養分を得る従属栄養生物である
  31.2 菌類は有性生殖または無性生殖の生活環を通じて胞子を形成する
  31.3 菌類は水生の単細胞の鞭毛をもつ原生生物から進化した
  31.4 菌類はさまざまな系統に分化している
  31.5 菌類は生態系および人間の生活に大きな影響を及ぼしている
32 動物の多様性
  はじめに:あなたの世界へようこそ
  32.1 動物は多細胞からなり,従属栄養を営む真核生物で,その体には胚の各部分から発生するさまざまな組織が存在する
  32.2 動物の進化の歴史は10億年以上もさかのぼる
  32.3 動物は『ボディープラン』によって分類できる
  32.4 動物の系統樹については,いくつかの学説があるが,それらは主要な部分については見解が一致している
33 無脊椎動物
  はじめに:背骨のない生き物
  33.1 海綿動物は固着性で多孔質の体と襟細胞をもつ
  33.2 刺胞動物は放射相称で,胃水管腔と刺細胞をもつ
  33.3 大部分の動物は左右相称である
  33.4 軟体動物は筋肉質の足と内臓塊と外套膜をもつ
  33.5 環形動物は体節構造をもつ
  33.6 線形動物は体節をもたない擬体腔動物で,丈夫なクチクラで覆われている
  33.7 節足動物は体節をもつ体腔動物で,外骨格および関節のある付属肢をもつ
  33.8 棘皮動物と脊索動物は新口動物である
34 脊椎動物
  はじめに:背骨のもつ5億年の歴史
  34.1 脊索動物は,脊索と,背側部の中空の神経索をもつ
  34.2 有頭動物は頭をもつ脊索動物である
  34.3 脊椎動物は,脊椎をもつ有頭動物である
  34.4 顎口類は,あごをもつ脊椎動物である
  34.5 四肢類は,前肢と後肢をもつ顎口類である
  34.6 羊膜類は,陸上に適応した卵をもつ四肢類である
  34.7 哺乳類は,毛をもち,乳をつくる羊膜類である
  34.8 ヒトは,大きな脳をもつヒト上科(類人猿類)の動物である
35 植物の構造,成長,分化
  はじめに:2つの植物は同じではない
  35.1 植物体には器官,組織,細胞の階層体系がある
  35.2 新しい器官のための細胞は分裂組織で形成される
  35.3 一次成長は根とシュートを伸長させる
  35.4 木本植物は二次成長で茎と根が肥厚する
  35.5 成長,形態形成,分化が植物体をつくる
36 維管束植物の輸送
  はじめに:生き残るための経路
  36.1 植物は物理的過程により物質を長距離輸送する
  36.2 根は土壌から水と無機物を吸収する
  36.3 水と無機物は木部組織を通して根からシュートに輸送される
  36.4 気孔は蒸散の速度を調節する
  36.5 有機栄養物は師部を通して転流する
37 植物の栄養
  はじめに:栄養ネットワーク
  37.1 植物の生活環を完成させるには特定の化学元素が必要である
  37.2 土壌の性質は植物分布と成長の重要な決定要素である
  37.3 窒素はもっとも植物の成長に影響する無機物である
  37.4 植物栄養適応は他の生物との相利共生である
38 被子植物の生殖とバイオテクノロジー
  はじめに:種子になるかならないか
  38.1 2つの配偶子は受粉により1つの花の中に入る
  38.2 受精後,胚珠は種子へと成長し,子房は果実となる
  38.3 多くの顕花植物は無性生殖によって自身のクローンを形成する
  38.4 植物のバイオテクノロジーは農業を変貌させた
39 内外のシグナルに対する植物の応答
  はじめに:刺激と移動することができない生活
  39.1 シグナル変換経路は応答するためにシグナル受容につながる
  39.2 植物ホルモンは成長,分化および刺激応答を制御する
  39.3 光応答は植物の生存にとって決定的に重要である
  39.4 植物は光以外のさまざまな刺激にも応答する
  39.5 植物は草食動物および病原菌から自らを防御する
40 動物の形態と機能の基本原理
  はじめに:多様な形態,共通の課題
  40.1 物理法則と環境が動物の体の大きさと形態を拘束する
  40.2 動物の形態と機能は生体の全レベルで相互関係にある
  40.3 動物は形態と機能を維持するために食物中の化学エネルギーを用いる
  40.4 多くの動物は比較的狭い範囲内でその内部環境を調節する
  40.5 体温調節はホメオスタシスに寄与し,形態(解剖学)や機能(生理学),行動に影響を及ぼす
41 動物の栄養
  はじめに:摂食要求
  41.1 ホメオスタシス機構が動物のエネルギー収支を統御する
  41.2 動物の食物は炭素骨格と必須栄養素を供給するものでなければならない
  41.3 食物処理の主要な段階は摂取,消化,吸収,除去である
  41.4 哺乳類の消化系の各器官は食物処理機能を特化させている
  41.5 脊椎動物の消化系の進化的適応は,しばしば食物と関連がある
42 循環とガス交換
  はじめに:環境との交換
  42.1 循環系は系統発生を反映する
  42.2 哺乳類の二重循環は心臓の形態と拍出周期に依存する
  42.3 物理的な法則が血液循環を統治する
  42.4 血液は血漿中に浮遊する細胞を伴う結合組織である
  42.5 ガス交換は特化した呼吸界面で生じる
  42.6 呼吸は肺を換気する
  42.7 呼吸色素はガスを結合して運搬する
43 免疫系
  はじめに:探索,認識そして反応
  43.1 先天性免疫は広範囲の感染に対する防御に備える
  43.2 後天性免疫ではリンパ球が感染に対する特異的防御に備える
  43.3 体液性免疫と細胞性免疫は異なるタイプの侵襲を防ぐ
  43.4 自己と非自己とを識別する免疫系の能力が組織移植を規制する
  43.5 免疫の過剰反応,自己反応,反応の減退は病気の原因となる
44 浸透調節と排出
  はじめに:平衡作用
  44.1 浸透調節は水と溶質の吸収と喪失の平衡を保つ
  44.2 動物の含窒素老廃物はその系統発生と生息場所を反映する
  44.3 多様な排出系は細管構造が変形したものである
  44.4 腎単位(ネフロン)とそれに付随する血管が哺乳類の腎臓の機能単位である
  44.5 哺乳類の腎臓における水保存能は重要な陸生適応である
  44.6 脊椎動物の腎臓の多様な適応は異なる環境で進化した
45 ホルモンと内分泌系
  はじめに:体の遠隔調節因子
  45.1 内分泌糸と神経系は動物の生理の調節に個別的および共同的に作用する
  45.2 ホルモンなどの化学シグナル物質は,標的細胞の受容体に結合し,特異的な細胞応答を引き起こす経路を開始させる
  45.3 視床下部と脳下垂体は脊椎動物の内分泌系の多くの機能を統合する
  45.4 非脳下垂体ホルモンは代調やホメオスタンス,発育,行動を調節する
  45.5 無脊椎勘物の調節系にも内分泌系と神経系の相互作用が関与している
46 動物の生殖
  はじめに:有性生殖のために体を重ね合う
  46.1 動物界には無性生殖と有性生殖の両方がある
  46.2 受精は精子が同種の卵に会合することを助ける機構に依存する
  46.3 生殖器官は配偶子を産生,運搬する:ヒトの場合に焦点を合わせて
  46.4 ヒトなどの哺乳類では,ホルモンの複雑な相互作用が配偶子形成を調節する
  46.5 ヒトなどの胎盤哺乳類では,胚は母親の子宮内で新生児に成長する
47 動物の発生
  はじめに:動物の体構築計画
  47.1 受精後,胚発生は卵割,原腸形成,器官形成へと進む
  47.2 動物の形態形成には細胞の形状や位置,接着の特異的変化がかかわる
  47.3 細胞の発生予定運命はその変遷と誘導シグナルに依存する
48 神経系
  はじめに:司令と制御中心
  48.1 神経系はニューロン回路と支持細胞からなる
  48.2 イオンポンプとイオンチャネルがニューロンの静止膜電位を維持する
  48.3 活動電位は軸索によって伝導されるシグナルである
  48.4 ニューロンはシナプスで他の細胞と相互に連絡する
  48.5 脊椎動物の神経系は部位特異的である
  48.6 大脳皮質は随意運動と認識機能を制御する
  48.7 中枢神経系の障害と病気は多くの研究の興味の的である
49 感覚と運動のメカニズム
  はじめに:感覚と運動
  49.1 感覚受容器は刺激エネルギーを変換し中枢神経系に信号を送る
  49.2 聴覚と平衡覚の機械受容器は粒子や液体の動きを検出する
  49.3 味覚と嗅覚の感覚は多くの動物で密接に関連している
  49.4 動物界を通して視覚の機構は類似している
  49.5 動物の骨格は支持,保護,運動の働きをする
  49.6 筋肉の収縮によって骨格の各部位が動く
  49.7 移動運動は摩擦と重力に打ち勝つエネルギーを必要とする
50 生態学と生物圏への入門
  はじめに:生態学の展望
  50.1 生態学は生物と環境との相互作用の学問である
  50.2 生物と環境との相互作用が種の分布を制限する
  50.3 非生物的および生物的要因が水界のバイオーム(生物群系)の構造と動態に影響する
  50.4 気候が陸上バイオームの分布と構造を大きく決定する
51 行動生態学
  はじめに:行動の研究
  51.1 行動生態学者は行動の至近的原因と究極的原因を区別して考える
  51.2 多くの行動は遺伝的に強く決定されている
  51.3 環境は,動物の遺伝的性質との相互作用によって行動の発達に影響を与える
  51.4 行動形質は自然選択によって進化する
  51.5 自然選択は,生存と繁殖の成功率を上げる行動が残るように働く
  51.6 利他的社会行動は包括適応度の概念で説明できる
52 個体群生態学
  はじめに:変動する個体群
  52.1 動的な生物学的過程が,個体群の密度,分布,およびその変動に影響する
  52.2 生活史の特性は自然選択の産物である
  52.3 指数関数モデルは理想化された無制限の環境での個体群成長を表す
  52.4 ロジスティック成長モデルには環境収容力の概念が含まれる
  52.5 個体群は生物的影響と非生物的影響との複雑な相互作用によって支配される
  52.6 ヒトの個体群成長は何世紀もの指数関数的増加の後減速した
53 群集生態学
  はじめに:群集とは何か
  53.1 群集の相互作用には競争,捕食,草食,共生,および病気が含まれる
  53.2 優占種およびキーストーン種が群集の構造を強く調節する
  53.3 攪乱は種の多様性と構成に影響する
  53.4 生物地理的要因が群集の生物多様性に影響する
  53.5 群集構造についての相反する見解を巡る論争か続いている
54 生態系
  はじめに:生態系,エネルギー,および物質
  54.1 生態系生態学はエネルギー流と化学的循環に力点を置く
  54.2 物理的および化学的要因が生態系の一次生産を制約する
  54.3 栄養段階間のエネルギー転換効率は通常20%以下である
  54.4 生物的および地球化学的過程が生態系の有機的部分と無機的部分の間での栄養素の移動を引き起こす
  54.5 ヒト個体群は生物圏全体の化学的循環を攪乱している
55 保全生物学と復元生態学
  はじめに:生物多様性の危機
  55.1 人間活動は地球の生物多様性を脅かす
  55.2 個体群の保全では,個体数,遺伝的多様性,および危機的な生息場所が中心的な問題となる
  55.3 景観と地域の保全は,生物相全体の維持を目的とする
  55.4 復元生態学は劣化した生態系を,より自然な状態に戻すことを試みる
  55.5 持続可能な発展とは,生物多様性を保全しながら人間の生活条件を改善する道を探ることである